公式のPower Appsのサイトにあるライセンスがあまりにもわかりにくいので、勝手にわかりやすい表を作ってみました。

Power Automateも単体でいろいろなライセンスが出てきたため、ページを分けました。Power Automateに関してはこちらをご覧ください。

注意書きですが、この投稿は2020年9月23日時点のものです。最新のライセンス情報は必ず公式サイトをご覧ください。

本投稿は公式なものではないので、あくまでも参考までとし、実際のライセンスについてマイクロソフトへお問い合わせください。この投稿内容の責任は持ちませんので予めご了承ください。

重要なのでもう一度書いておきます:実際のライセンスについては公式サイトを見るかマイクロソフトへお問い合わせください。

Power Appsのライセンス

 

PowerApps
per app plan

PowerApps
per user plan

PowerApps
per app
従量課金 plan

PowerApps
for Office 365

PowerApps
for Office 365 F1

PowerApps
for Dynamics
Team Member

PowerApps
for Dynamics

定価料金(月額)

625円

2,500円

1,250円

Office 365・Microsoft 365
E1/E3/E5
Business 等に含まれる

Office 365
F1に含まれる

 

 

アプリの作成・実行

 

 

 

 

 

 

 

 キャンバスアプリを作成する

1個まで
(キャンバス、モデル駆動型、ポータルのいずれか1つまで)

 

 


Dynamics 365の
拡張としてのみ

 キャンバスアプリを実行する

1個まで
(キャンバス、モデル駆動型、ポータルのいずれか1つまで)

 


Dynamics 365の
拡張としてのみ

 モデル駆動型アプリを作る、実行する

1個まで
(キャンバス、モデル駆動型、ポータルのいずれか1つまで)

 

 


Dynamics 365の

拡張としてのみ(※1)


Dynamics 365の
拡張としてのみ

 PowerApps Portalを作成する

1個まで
(キャンバス、モデル駆動型、ポータルのいずれか1つまで)

 

 

 


Dynamics 365の
拡張としてのみ

 PowerApps Portalを社内ユーザーが利用する

1個まで
(キャンバス、モデル駆動型、ポータルのいずれか1つまで)

 

 

 


Dynamics 365の
拡張としてのみ

 Power Pagesを匿名ユーザーが利用する


同時ログインライセンスが必要
24時間以内に100ログイン

までのライセンス


同時ログインライセンスが必要
24時間以内に100ログイン

までのライセンス

 

 

 

 

 

 Power Pages を外部ユーザーが利用する
(Facebook、Google、組織外のAADで認証するユーザー)


ページビューライセンスが必要
1か月10万PV


ページビューライセンスが必要
1か月10万PV

 

 

 

 

 

 1テーブルで5,000件以下のデータを扱うアプリ

 1テーブルで5,000件以上のデータを扱うアプリ

Teams内から作成したアプリのみ ※2

Teams内から作成したアプリのみ ※2

 親子関係を持つデータ構造のアプリ

Teams内から作成したアプリのみ ※2

Teams内から作成したアプリのみ ※2

 行レベルセキュリティが必要なアプリ

Teams内から作成したアプリのみ ※2

Teams内から作成したアプリのみ ※2

 高度なアクセス制御が必要なアプリ
(書きこみはできて、読み込みはできないなど、
CRUDを細かく設定する場合)

 

 

各ライセンスに付随するPower Automate

 

 

 

 

 

 

 

 Power Automateの作成・実行


Power Appsアプリまたは
アプリが利用するデータ
がトリガーの場合


Power Appsアプリまたは
アプリが利用するデータ
がトリガーの場合


Power Appsアプリまたは
アプリが利用するデータ
がトリガーの場合


Office 365の
範囲内で


Office 365の
範囲内で


Dynamics 365の
範囲内で

Dynamics 365の
範囲内で

 シンプルな承認ワークフロー
(申請・承認/却下)

 

 

 複雑な承認ワークフロー
(差し戻し、承認ステータスの確認など)


(高度な作りこみが必要)

 

 

 

接続先・データ元

 

 

 

 

 

 

 

 スタンダードコネクタをアプリで使う
(Sharepoint OnlineやOutlookなどのOffice 365系、

 

元々フリーで使えるクラウドサービス)

 カスタムコネクタをアプリで使う

Microsoft Teams内での実行且つ
Azureで作成した場合

Microsoft Teams内での実行且つ
Azureで作成した場合

 プレミアムコネクタをアプリで使う
(Azure、SalesforceやServiceNow、Kintone、
HTTPリクエストなど)

 

 

 オンプレミスのデータをアプリやFlowで使う
(SQLサーバ、Oracleなど)

 

 

 AI Builder

250クレジット/ユーザー

500クレジット/ユーザー

¥¥
別途PowerAppsライセンス

とアドオンが必要

¥¥
別途PowerAppsライセンス

とアドオンが必要


別途アドオンが必要


別途アドオンが必要

 

PowerApps
per app plan

PowerApps
per user plan

PowerApps
per app
従量課金 plan

PowerApps
for Office 365

PowerApps
for Office 365 F1

PowerApps
for Dynamics
Team Member

PowerApps
for Dynamics

管理・運用・統合機能

 

 

 

 

 

 

 

 環境の作成
(テスト環境・本番環境などに分ける、
US・ヨーロッパ・日本に分けるなど)

Microsoft Teams
のチーム1つに1環境

Microsoft Teams
のチーム1つに1環境

 

 新たに作られた環境でのアプリ・フローの作成・実行

 

 Microsoft Dataverse データベースの作成


1GBと引き換えに1環境


1GBと引き換えに1環境


1GBと引き換えに1環境


Microsoft Teams
のチーム1つに1環境 ※3


Microsoft Teams
のチーム1つに1環境 ※3

 


Power Apps単体
としての利用は不可

 Microsoft Dataverse データベースへのアクセス

 

 

 Microsoft Dataverse for Teams へのアクセス

Microsoft Teamsからのみ

Microsoft Teamsからのみ

 Power Apps・Power Automateの管理用PowerShell、
コネクタの利用
(アプリの棚卸、アプリライフサイクル管理、
野良アプリの排除など)

 

 

 データ統合機能(ETLツール)の設定・利用

 

 

 

 データ損失ポリシー(DLP)の設定

 

 

 データ損失ポリシー(DLP)の設定内容の反映

容量

 

 

 

 

 

 

 

 Microsoft Dataverse for Teams 初期容量

なし ※4

なし ※4

なし ※4

2GB ※4

2GB ※4

 

 

 Microsoft Dataverse for Teams 追加容量

 

 

 

 

 

 

 

 Microsoft Dataverse のデータベース初期容量

1GB

10GB

 1GB

 

 

 

 

 Microsoft Dataverse のデータベース追加容量

50MB

250MB

 従量課金

 

 

 

 

 Microsoft Dataverse のファイル初期容量

2GB

20GB

 1GB

 

 

 

 

 Microsoft Dataverse のファイル追加容量

400MB

2GB

 従量課金

 

 

 

 

 APIコール回数(1日ユーザーあたり)

6,000回/
アプリ/
ユーザー

40,000回

6,000回/
アプリ/
ユーザー

6,000回

 

6,000回

 

40,000回

※1 Dynamics 365 Team Member にPower Appsのライセンスは含まれていません(Power Apps for Dynamics 365も含まれていません)。モデル駆動型アプリで利用できるのは、Team Member用アプリ内のカスタマイズとして、キャンバスアプリをフォームに埋め込む用途のみです。モデル駆動型アプリ単体が利用できるという意味ではありません。

※2  Microsoft Dataverse for Teams を活用したアプリのみ対応可能です。SharePoint カスタムリストでは対応できません。

※3 1つのテナントあたり、最大500個(または1TB)までのMicrosoft Dataverse for Teams 環境が作成できます。

※4 Microsoft Dataverse と Microsoft Dataverse for Teams は技術的には同じシステムを採用していますが、ライセンス的にはMicrosoft Dataverse for Teams はPower Appsの単体プランには含まれていません。

※5 2GBより容量を増加させることはできません。必要な場合はPower AppsのPer userプランまたはPer appプランが必要です。データ容量にシステム的な上限は現時点では設けていませんが、超過した環境では追加のアプリなどが作成できなくなります。データの書き込み等は業務に支障を起こさないために引き続き行えますが、ライセンス違反なので速やかに不要なデータの削除や移行が必要です。

よくある質問集

Q)Office 365と比べて、なんでこんなに高いのでしょうか?
A)Office 365は言っても十数個のサービスです。Power Apps per user plan は5個のアプリでも100個のアプリでも同じ金額です。

Q)Power Apps per user plan や per app plan で作ったアプリはOffice 365さえ持っていれば実行はできますか?
A)できません。PowerAppsのコンセプトとして誰でも作成者になりうるため、実行と作成は分けてません。

Q)Power Automate の実行回数はそのユーザーが上限に達するとそれ以上使えないのでしょうか?
A)2019年8月の発表により、実行回数という概念はなくなりました。代わりにAPIコール回数があります。

Q)Azure上のSQLサーバを構築した場合は直接SQLコネクタを使えるか?
A)Azure上でもIaaSのサーバに構築されている場合はSQLのポートを公開しない限り、オンプレミスデータゲートウェイが必要となります。

Q)Office 365 のライセンスだけで野良アプリや勝手にアプリを作られないようにするなどの制御はできますか?
A)できます。2019年8月の発表により、管理機能はどのプランでも利用可能となりました。ただし、環境を作成することは1GB Dataverse 容量が必要です。

Q)Office 365 がないとPower Apps や Power Automateは使えないのですか?
A)単体でも購入できます。G Suiteと組み合わせたり、全然大丈夫です。

Q)APIコール回数は、テナントで共有されますか?
A)テナント単位ではなく、ユーザー単位です。1日で回数はリセットされるので、よほど間違った(または高度な)使い方をしない限りは、この回数には到達しません。

Q)Power Apps per app planの場合、環境をまたいでライセンスを1人のユーザーに割り当てることができますか?(例えばユーザーAに対して本番環境とテスト環境のそれぞれに1つのアプリに対してライセンスを付与するとか)
A)Power Apps per app planは1つのライセンスに対して、1つの環境にのみ割り当てることが可能です。もし本番環境とテスト環境の両方でアクセスが必要な場合はそれぞれにPower Apps per app plan ライセンスが必要です。

Q)Power Apps per app planの場合、アプリに割り当てたら、ライセンスを持っていない全ユーザー(例えばOffice 365だけのユーザー)でも利用できるようになりますか?
A)Power Apps per app planはアプリ毎だけでなくユーザー毎にも必要です。そのため、アプリに割り当ててもライセンスを持っていないユーザーは利用できません。

Q)Office 365 に含まれる Power Apps を Salesforce や kintone などの製品と同等のレベルと思って比較してもいいですか?
A)Office 365 に含まれる Power Apps でできることは限られているので、有償な Salesforce や kintone と比較して何の意味があるのでしょうか?有料版の Power Apps と比較してください。