今年も開催されました、Microsoft Inspire 2022のSatya Nadella CEOのキーノートをまとめました。

まずはパートナーの皆さんに感謝を申し上げたいと思います。現代の様々な困難な環境の中、お客様を支援いただいていることに感謝したいのです。

世界で40万社のパートナーが各国のお客様、そして社会をエンパワーしているのです。中小企業をの生産性を向上させ、非営利団体を支援し、多国籍企業をより差別化が図れるようにし、各政府をより効率化させ、医療サービスや教育の品質を向上させ、新たな仕事を創出しています。それがパートナーエコシステムの特性なのです。

昨年まで数年にわたりデジタル変革についてお話してきましたが、これからは更にその先へ進む必要があります。デジタルインペリティブ(デジタル化の必需性)に対応する必要があるのです。すべての組織がデジタルを業務のあらゆるところに組みこみ、より多くのことをより少ない時間で達成できるようになるのです。今まで以上にデジタル化させることが急務となりつつあります。これから先10年は、過去の10年とは全く別のものとなります。デジタルな経済はインフレにおける困難な状況を「デフレ」させる力なのです。

これは抽象的な概念ではなく、すでに多くの事例が存在します。つい2週間前、私はCPG Manufacturing社の最高経営責任者にお会いする機会があり、彼らが持つ南アメリカ(LATAM)にある製造現場での生産性を向上させることで昨今の材料費高騰に対応しました。ヨーロッパのコカ・コーラボトラー社では我々のテクノロジーを活用することでエネルギーの消費量を削減しました。

「より多くの事をより少ない量で」というのはより多く仕事することや勤務時間を長くすることを意味しません。それではスケールしないのです。テクノロジーを活用することで皆さんが行っている業務(のインパクト)をさらに増大させることで差別化を図り、困難な状況にも立ち向かえるのです。

マイクロソフトクラウドは皆さんのお客様が立ち向かっている課題を解決するための手助けを行います。ここまでの広範囲かつ深いソリューションを持つクラウドは他に存在しません。最高の製品なだけでなく、最高なソリューションスイートを様々な技術を跨いで提供しているのです。

このセッションでは 「より多くの事をより少ない量で」 を主軸に5つのテーマを基にお話していき、更に我々がどのようにして新しい機会を創出していくのかご紹介します。

クラウドへの移行 – Migrate to the cloud

マイグレーションはインフラストラクチャー層から始まります。どの組織のリーダーもクラウドへのマイグレーションを加速化させています。ですが、単純な「リフト&シフト」(既存のオンプレミスシステムをそのままクラウド上の仮想マシンへ移行させること)ではなく、2025年までにデジタルなシステムの95%がクラウドネイティブなプラットフォーム上で構築させると予測されているのです。

私がお話する機会のあるお客様のIT部門ではどの組織もクラウド上へ移行しており、従来設備投資の資産計上としていたものが費用に切り替わっているのです。そして皆さんはお客様のために業務の効率化を推進し、より素早く投資対効果を得られるようにし、コストを抑える手助けを行うのです。コンピュート(演算)量を計測し、どれぐらい効率的に利用しているかを把握することで成功度を測ることができます。どのステージのクラウドマイグレーションにおいても我々は最適なソリューションを提供しています。

2つ例をご紹介しましょう。Windows Server や SQL Server を搭載したAzure 仮想マシンのコストは最大で80% 主な競合他社と比べて安くなっています。そして違いはコストだけではなく、独自の仮想マシンの管理機能や、SQL Server との互換性機能などを提供しており、クラウドへの移行をスムーズに行えるプログラムなども積極的に投資しています。

我々のクラウドは世界で唯一、クラウドからエッジまで提供するサービスで、Azure は世界のコンピューターとして提供し、どこのクラウドプロバイダーよりも多くのデータセンターを設置しており、更にここから先1年、新たに10か所の新しいデータセンターを設置します。

もちろんサステナビリティも考慮しており、使用済み機材の再生に貢献し、2025年までに90%のクラウドコンピューティングハードウェアの再利用を目標としています。使用済み機材は新たなお家として学校や、職業訓練所への提供、メモリーカードなどのモジュールはゲームシステムなどで採用されるかもしれません。

我々は各地域の現地のパートナーと密に関係を気づき、パブリックセクターや現地の市場で利用可能にできるよう、進めています。例えばarvato社とはドイツにおけるSAP導入や、ベルギーのproximus社などがこのパートナーシップに含まれます。

本日我々はパブリックセクター向けに、更にその次のステップを踏もうとしています。それが「Microsoft Cloud for Sovereignty」です。各国の政府のセキュリティ・プライバシー要件を満たせるようにするものです。これらはすべてパブリッククラウドでも我々が求めてきたものです。

Azure confidential computing によって、最も機密性の高い業務要件でもAzureへ移行できるようにしているのです。

今回一般公開した追加のアップデートとして、 Confidential 仮想マシンは(SEV-SNPを搭載したAMDのプロセッサーを搭載し)アプリケーションへの仕様を変更することなく、データ操作中も常に保護される機能を追加し、要件の厳しいお客様にも対応できるようにしました。

Azure confidential ledger により、データはデータライフサイクルの隅から隅まで保護され、お客様は更にデータへの信頼性をあげることができます。これらの機密保持機能と独自性を担保するデータセンターにより、非常にユニークなクラウドとなるのです。

我々の差別化はそこに留まりません。Azure Arc によって、Azure のパワーをどこでも実装できるようになるのです。Azure Arc を利用すれば、オンプレミス、クラウド、エッジなどどこでも開発したアプリケーションを実行できるようになるのです。

Azure をテレコミュニケーションパートナーと組むことによって、5Gのエッジにも提供します。我々は最大のエコシステムを保持しており、次世代のワイアレスソリューションを提供していきます。

また、様々なパートナーと組むことで、Azure を地球外でも提供できるよう、Azure Orbital を作っています。これによりグローバルコミュニケーションを実現し、遠隔地での接続を提供したり、衛星端末の操作などにも役立ちます。

そして本日 Azure Space Partner Community を発表し、パートナーが持つ宇宙のソリューションを Azure 上でよりスケールできるようにしていきます。

たとえばINTELSAT社は、我々のAzure クラウドと組み合わせることで、お客様にプライベートなLTEや5Gネットワークを最も遠隔な地域に提供しています。これらのユビキタスな環境を提供することで、様々な業種のお客様へパートナーの皆さんが革新させることができるのです。

Fortune 500 の 95%ものお客様はミッションクリティカルな業務で Azure を信頼してくれています。各業種のリーダーと位置付けられる会社や組織が Azure を活用しているのです。

P&Gは100以上ある向上のデジタル化に採用しました。生産現場でIoTを活用し、ダウンタイムの把握などを行えるようにし、業務を近代化するためにこれらのデータはバックオフィスとも連携し、各販売店へもつながっています。これに より従業員はより多くのことを成し遂げられました。

フュージョンチームに力を与える – Empower fusion teams

次に市民開発者とプロの開発者がいかにフュージョンチームでアプリのイノベーションを実現するかについてお話します。 いま、すべての会社はデジタルな会社です。

実際に、テクノロジー業界よりもそれ以外での開発者の求人の方が増加しており、パブリックセクターでの求人が最も増えています。これは皆さんに多くの新しい機会が待ち受けていることを意味します。組織はフュージョンチームを求めており、市民開発者とプロの開発者がともに開発でき、より多くのインパクトをスケールできる場を提供する、業界をリードするツールを求めているのです。

DevOps はデファクトスタンダードとなっており、素早くコーディングから本番利用までを実現します。そこで我々は最も包括的な開発者プラットフォームと最も信頼できるクラウドを提供しているのです。それによって開発者はひらめきからコードまで、そしてコードからクラウドへの実装、実装から世界への展開まで素早く行えます。

GitHub は明日をイノベーションを切り開くソリューションをオープンかつ安全に、即時的にそして自動的に実現できるようにしているプラットフォームです。

コストの観点からも競合他社に比べて30%コストを抑えることができます。そのためGitHubではスケールとコスト抑制の両方が得られるのです。すでに Fortune 100 の90%がGitHubを採用しています。

メルセデスベンツ社を例にしましょう。彼らにとってソフトウェア開発は副業的な位置づけではありません。会社にとっての根幹の1つなのです。

実にメルセデスベンツの総従業員の10%が、ソフトウェア開発を集中管理するためにGitHubを利用しているのです。

Azure PaaS サービスを活用することで、組織はより柔軟な対応が可能なソリューションをつくることができます。Azure Container Apps はフルマネージドなコンテナ―サービスで、モダンなアプリケーションをスケールしつつ開発することができます。

H&M社は750以上もの従来データベースを持つウェブアプリを近代化させるために、Azure Container Apps を採用しました。

我々はJavaで実装されたアプリケーションにも力を入れており、VMWare との協業により、Azure Spring Apps Enterprise でJavaにも対応できます。

FedEx 社はAzure Spring Apps を利用し、Java ベースで構築された何百万個の出荷追跡情報のシステムで配達予測を行っています。

そしてそこで終わりません。2025年までに、70%もの組織向けアプリケーションはローコードまたはノーコードで構築されます。2020年ではたった25%でした。

Power Platform により、業務のエキスパートが業務の自動化や近代化を行えるようになります。

Power Platform は月間2000万人に利用されています。

Power Platform はローコードなアプリ開発、バーチャルエージェントの作成、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)、ウェブページ開発とビジネスインテリジェンスをすべて統合したプラットフォームとして提供し、複雑性とコストを抑える、ユニークなサービスなのです。

お客様は競合他社と比べ80%のコスト削減が得られます。

ISVのパートナーはローコードを自社サービスに組み込んでいます。例えばAdobe社は自社のAdobe Acrobat Sign に Power Automate を組み込んでおり、ドキュメントワークフローの自動化をアプリから直接行えるのです。

ドキュメントの配布をスケールさせ、より簡単にステークホルダーからの署名が得られるようになります。

昨今の状況において、すべての組織が複雑なシステムを一から構築する余裕があるわけではありませんが、Power Platform によって誰でも組織へのインパクトをもたらすことが可能になったのです。

Power Platform はGitHubのようなプロの開発者向けツールと組み合わせることもでき、フュージョンチームにより、更に多くのことが成し遂げられるのです。

プロの開発者も、市民開発者も、同じレポジトリへ貢献することができ、プロの開発者は自分たちが作ったアプリケーションをPower Platformで拡張させられるのです。私がお話しているのは、1つのアプリや1つの自動化についてではありません。私がお話しているのはデジタルな能力をすべての部署で拡張することができるということです。ここ数年間でCenter of Excellence を確立させている組織は大幅に増加しました。業界をリードする様々な組織がパートナーの方々と確立させ、従業員の教育をスケールさせ、よりたくさんの人がPower Platform を活用できるようにしています。

PG&E社はパートナー会社Cognizantと一緒に9つの業務部門に向けて自動化と効率化を実現しました。

その結果、PG&E社ではPower Platform を活用することですでに7万5000時間削減することができ、更に64万5000時間追加で削減できる予定となっているのです。

これは、PG&E社だけの話ではありません。ブラジルのメディア業界大手、Globo社の例を見てみましょう。Globo社ではBaymetrics、KumulusとProNext社の支援により、Center of Excellence を確立させました。Globo社は5つの会社の買収・経営統合を行い従業員数は1万8000人に上ります。そして、Globo 社では開発を必要としている業務要件が多く存在しました。

Globa社は現在、Center of Excellence を確立し、Power Apps、Power Automate、Power Virtual Agents、Power Pages と Power BI で市民開発者が自らソリューションを開発できる基盤を構築しています。

撮影の監督が特定の撮影セットを予約するには現在はアプリを構築して運用しており、予約時間もみることができます。

そして持っているプログラムからいつそのテレビ番組を放送するべきかの最適な時間を特定できるのです。

Power Platform の活用が進みにあたり、テクノロジーの推進もGlobo社では進んでいます。ハッカソンを開催したことにより、従業員は活性化されました。 Power Platform は従業員に力をあたれるプラットフォームなのです。

データの統合とAIの適用 – Unify data and apply AI models

ここでは2つのポイントについてお話します。様々なデータを統合されたデータプラットフォームで管理し、大規模なAIモデルをそのデータに適用することです。現代はAIの時代です。ビジネスロジックを実装するのは開発者だけでなく、ソフトウェアそのものにも実装されていっているのです。

2025年までには、データの10%がAIによって生成されたものとなることが予測されています。従来AIはバックエンドのプロセスだったのが、プロダクト体験を差別化させるための根幹の業務となるのです。 では皆さんにとってどのように影響があるのでしょう?皆さんのお客様へどうなのでしょう?より多くの洞察、予測、アクション、自動化に導かれるのです。

我々が世界で唯一包括的にデータプラットフォームを提供する会社です。Microsoft Intelligent Data Platform によって、データのガバナンス、分析、データベースをすべて提供しています。個々のサービスが良いのではなく、包括的なデータスイートとして最高のものを提供しているのです。

このプラットフォームにより、組織はより多くの価値を得ながら、データの連携とデータの管理をより少ない時間で実現できるのです。すべて自分で実装しようと思うと非常に大変です。

我々のプラットフォームは競合他社と比べ最大で59%のコスト削減が得られます。

Fortune 1000 の70%がMicrosoft Intelligent Data Platform を活用しており、様々な業界トップの会社がすでに採用しています。

Walgreens社はパフォーマンスを3倍に加速させつつ、コストを3分の1に抑えることをMicrosoft Intelligent Data Platform に移行することで実現しました。

AIにおいては大きな変化が訪れており、Azure 上では最もパワフルなAIスーパーコンピューターを実装し、それを元に最先端のAIモデルを構築しました。

そして構築するだけでなく、これらモデルを Azure 上のプラットフォームとして提供することで皆さんもこれらのAIモデルを様々な業務シナリオで適用でき、社会における大きな課題を解決できます。

世界の4分の1の海上風力発電を提供するOrsted社はAIモデルを活用することで予測型メンテナンスを風力タービンで採用することができました。風力タービンを運用し始めるとあらゆるデータが必要になります。海上で設置するため、メンテナンスも簡単ではありません。

従来、4人の従業員が現地に向かい、物理的な検査を行っていました。

現在はマイクロソフトとのパートナーシップにより、現代的な検査方法を模索しています。ドローンを設備の中に飛ばすことで画像データやセンサーデータを取得します。

Computer Vision のAIモデルを利用することで錆や亀裂を特定します。Computer Vision はAzure 上で提供されており、Microsoft Intelligent Data Platform に組み込まれています。

データサイエンティストはIoTセンサーや3Dモデル、ドローンのからのデータを組み合わせ、業務価値を得られているのです。

このAIモデルにより、正確にどこで錆が発生しているかを特定することができるため、2名のメンテナンス技術者だけで遠隔地から確認するだけでドローン操作によって状況確認を完了させることができるのです。その結果より素早く確認し、よりコストを抑えることも可能になりました。

共同作業による業務プロセス – Collaborative business process

ここではモダンワークとビジネスアプリケーションについてお話します。

ハイブリッドワークはこれからも継続するものとなります。実に73%の人々が柔軟なリモートワーク環境を求めているのです。

そして同時に67%の従業員がより対面もしくは同僚とのコラボレーションを求めているという結果も出てきました。つまり、柔軟性と従業員のウェルビーイング(幸福)は必要不可欠と言えるのです。そこで2つ考慮すべき点が存在します。それは、人々がどこで、どのように働くかによりどのように業務プロセスへ影響を及ぼすかという点です。もう一つがどのように自動化がコラボレーションをもたらせられるかという点です。

デジタル基盤はその変化に対応させる環境を整え、人・場所・プロセスをつなげることができます。その結果、ハイブリッドワークを成功へと導けるのです。

我々のクラウドがハイブリッドワークで 包括的に必要な要素を唯一のプラットフォームです。現代のハイブリッドワークで求められるものは様々です。必要なものとしては、会議やチャット、通話、スケジュール管理、プロジェクト管理、クラウドストレージ、分析基盤と自動化システムなどに加え、それらを展開するについて増える管理するためのコストと複雑さがあるのです。

Microsoft 365 はそれらをすべて包括的に提供し、従業員が業務をより仕事をしやすく、よりスマートに行えるようにするサービスです。

実際にお客様は60%ものコスト削減を競合他社と比べ、実現できています。

人とのコラボレーションについて考えるときには社内と社外の両方を考慮する必要があります。仕事をするにあたっては同期的に仕事することもあれば非同期的に行うこともあり、同じ場所で行うこともあれば、リモートで行うこともあります。従来であればこれらの組み合わせの1-2つを考慮すればよかったのが、常に4つの組み合わせを実現できるように考慮する必要があるのです。Microsoft 365 とMicrosoft Teams では人々がこれらを実現し、コラボレーションできる環境を提供しています。

本日、我々はMicrosoft Teams における多くの素晴らしいアップデートを発表します。

コラボレーティブアノテーション機能によりどの Teamsミーティングの画面共有でも共同でメモ書きを行うことができます。

ビデオクリップ機能では、録画した動画を切り取り短いビデオメッセージを送ることができます。

Excel Live 機能では、会議中にExcel を共有し、Teams を離れることなく、リアルタイムに複数人で共同編集することが可能です。

従業員体験を向上させることは非常に重要です。仕事を行う場所が様々なところとなった今、更に重要になるのです。デジタルファーストな環境を提供することは必須であり、どこからでも接続できる環境を整える必要があります。それを目標としているのが Microsoft Viva です。すでに1000以上もの組織で採用されており、組織のミッションとカルチャーを提供しています。

Microsoft Viva はコミュニケーション、コミュニティ、ナレッジ、ゴールと洞察をMicrosoft Teams の中から直接得られるようになっています。

今回は特にViva Goalsについてハイライトしたく、日々のビジネスのゴールを参照することができ、組織全体にOKR(目標と主な結果)を共有することができ、組織全体が同じ目標に沿って行動できるのです。Viva Goals は2022年8月から利用可能となる予定です。

次世代の仕事の進め方では、人は組織を跨いだコラボレーションがいつでもどこでも必要であり、全員がインクルーシブに感じる必要があります。そこで我々はViva Engage を発表します。

コミュニティを育成することができ、経営層とのエンゲージメントを可能にし、Q&Aからのナレッジを蓄積し、従業員はパーソナルネットワークも構築することができます。

ストーリーラインによって、皆さんが一番情熱をもつ内容について投稿したりすることができます。

質問を投稿して、回答が得られるようになります。

そしてViva は特定の業務に特化した分野も提供していきます。その第一段階として営業との組み合わせを始めます。

Dynamics 365 を Micrsoft Teams と組み合わせることで業務システムを大幅に強化します。

Viva Sales は販売担当者が情報を取得できるように支援し、Microsoft 365上でのお客様と営業担当との間での関係性を管理することができます。

Outlook メールや、Teams のチャット、にも組み込まれていますため、手動でデータ入力する必要がありません。

営業組織は統一された活動状況を閲覧しつつ、営業担当は手動で顧客管理システムを手動でアップデートする必要がないのです。

我々の拡張は場所にも影響します。これは対面・リモートの両方ともです。どこにいても生産性を向上させることができます。

Teams Rooms によって、リモートで働いている人とオフィスに出社している人との溝をフロントロー機能で埋めることが可能になります。

OEMパートナーとの協業により、Teams Rooms におけるプレゼンスの向上をデバイスレベル行い、

AIを搭載したインルームカメラによって、話者を自動特定することができ、個々のリモート参加者もオフィスにいるメンバーの個々の行動を別々に見ることができます。

そしてWindows 365 によって組織は場所を気にすることなく生産性を維持させることができます。

Windows 365 と Azure Virtual Desktop は様々な働き方の方法と場所を提供します。Windows 365 を昨年リリースしてから1年が経過しましたが、たくさんの組織がハイブリッドワークで活用しています。

そして本日はWindows 365 Government を発表します。US 政府と政府機関が利用できるようになります。

働き方の場所はメタバースにも適用されます。これによってデジタルな世界と物理的な世界が一緒になるのです。ソフトウェアレイヤーで我々は実装するため、すべての人々がその恩恵をどのデバイスからでも受けられます。それを我々はMesh for Teams で実現します。VR ヘッドセット、HoloLens、タブレット、スマートフォン、PCでも利用できます。

これらの変化は業務プロセスにも影響します。マーケティング、営業、顧客サービス、サプライチェーン、会計など、すべての根幹の業務に影響するのです。

Microsoft Teams が仕事をする場所だとした場合に、すべてを Teams上で完結させることで、最も人手が必要なところに時間をあげることができます。

そしてこれらのミッションクリティカルな業務を支援する業務アプリケーションは従来のERP、CRM、サプライチェーンのシステムは、データ・コラボレーション・AIファーストなシステムでなければいけません。Microsoft Teams と Power Platform と Dataverse の組み合わせにより、すべての組織の業務システムを強力なものにしているのです。現在、1500のサードパーティーアプリケーションが Teams アプリストアからアクセスすることができます。

ISVの皆さんは、Teams 上で構築したアプリから多くの利益をあげており、システムインテグレータにとっては、コラボレーションソフトウェアは多くの場合にモダンワークへの変革の最初のステップとなっているのです。一つの例を挙げると、MAERSK社は ServiceNow をTeamsの中で業務を完結できるようにすることで従業員満足度を向上させています。

Dynamics 365 は業務プロセスに特化したアプリケーションスイートです。

我々のインテリジェントな業務アプリケーションはデータ、プロセスとチームをつなぎ合わせ、包括的なビジネスのやり方で、比較不可能な膨大な価値を提供します。協業他社と比べ、50%コストを削減することができます。

そして本日、Microsoft Digital Contact Center Platform を発表します。

このプラットフォームは Dynamics 365 と Azure、Teams、Power Platform とNuance を一つの統合されたオープン且つ拡張性のあるコラボレーションプラットフォームとしてシームレスなオムニチャネルな顧客体験を提供します。

分断化されたデータは高品質なパーソナライズされた顧客体験を提供するための妨げとなっています。我々のコンタクトセンタープラットフォームは統合されたプラットフォームであるため、コストを抑えつつ、すべてのチャネルからの洞察を瞬時に得られるようになるのです。例えば、HP社の顧客担当者が電話でお客様の本人確認を声帯認証で行うため、パスワードやPINを必要としません。

担当者は瞬時にお客様との関係性を確認し、問い合わせ内容に関連するナレッジを閲覧することも可能です。

そして Microsoft Teams とも連携しているため、エスカレーションが必要な際に瞬時に社内の適切な専門家にも問い合わせることができます。

より多くの組織とお客様が Microsoft Teams でコラボレーションを必要とする業務に活用いただいています。インフォメーションワーカーとフロントラインワーカーが密に連携できるようにし、次のレベルの生産性と自動化を実現できるのです。

およそ8万個の業務アプリケーションが様々な業種のお客様に作成されています。ここではユナイテッド航空の事例を見てみたいと思います。

ユナイテッド航空は従業員スケジュール管理システムを Teams の中に組み込みました。世界中を飛び回る客室乗務員として、休暇を自由にとれることは重要なことです。

Graph API とBot Framework の組み合わせによりTeams との連携を実現しており、

UChat を実装したことで ほかの同僚と割り当てられている次の便を交換したい場合にはTeams 上で構築したUChatアプリケーションで完結します。

セキュリティを最優先 – Prioritize security

セキュリティはデジタルトランスフォーメーションを行うにあたってすべての組織にとっての最も重要な課題です。

組織ではサイバー攻撃の量と複雑性の両方が増加しています。2025年までにサイバー犯罪による損害額は年間で1400兆円規模になると予測されています。

我々はテクノロジー・専門家・脅威インテリジェンスを組み合わせることで最も包括的なセキュリティ・アイデンティティ・コンプライアンスと管理ソリューションを提供することで、パートナーの皆さんがお客様のセキュリティ課題を どの業種でも、どのクライアントでも、どのプラットフォームでも、解決できるようにします。

我々が提供するセキュリティマネジメント機能としてはインサイダーリスク管理機能からエンドポイントプロテクションまでカバーし、複雑性とコストを低下させます。お客様はおよそ60%のコストを他社と比べて抑えることが可能となっています。

そして2400兆回の脅威シグナルを日々対処しています。

アイデンティティとアクセス管理においては Microsoft Entra を提供しています。そして次世代のコンプライアンスとデータガバナンスを提供するMicrosoft Purview に繋がり、Microsoft Priva はプライバシーを管理し、Microsoft Defender と Microsoft Sentinel でセキュリティ保護を提供します。

我々はIoT向けに Defender for IoT を提供し、お客様のプリンターやスマートテレビを保護できます。

Microsoft Security Experts は我々のセキュリティリサーチャーにつながることができ、我々の専門知識は皆さまのものでもあるのです。

組織は我々のセキュリティソリューションで最も重要なミッションクリティカルなシステムを保護しており、その中の組織の例が International Committe of the Red Cross で、パートナーのELCAがスウェーデンで、昨今の人権的課題を解決しました。

私はKazem、赤十字が私の家族の捜査の手伝いをしてくれました。

私がスウェーデンへ移住したのは13歳の時でした。家族とは全く連絡が取れず、住む場所もなく、スウェーデンに行きつくまでに他の6か国行きました。

2015年にスウェーデンは親がいない子供を4万人受け入れました。子供たちの多くが我々に問い合わせをし、親と連絡が取れないか相談してきました。従来は手動でデータを集めていましたが、このプロジェクトは次のステップへと進み始めたのです。

新しくセルフサインアップが可能なウェブサイトを用意し、行方不明の家族の情報を収集していきます。

これらの情報はすべて非常に機密性の高いものです。そこでELCAが構築したデザインはプライバシーファーストなものでした。我々がマイクロソフトのプラットフォームを採用したのはセキュリティとスケーラビリティの2軸で評価しました。

そして 受益者向けには Power Pages(旧名 Power Apps Portal)を提供し、

ケース担当者にはPower Apps キャンバスアプリをモバイルで利用してもらいました。

すべての管理はSwiss クラウドのMicrosoft 365上で行われています。

このソリューションは家族の再会の手助けをしているのです。

私は5年経過し、母親と再会することができました。やっと生きている気がしました。いま、私は生存しているだけではありません。生きています。

私が本日お話した内容はすべて Microsoft Cloud で実現できます。Microsoft Cloud は最も最適な製品とソリューションスイートを提供し、どの組織もより多くを少ない力で実現できるのです。

我々はパートナーのとってのベストパートナーになりたいと考えています。我々はパートナーへの投資へコミットしており、皆さんがより高い専門性を得られるようにすべての技術領域においてテクニカルトレーニングを提供しています。

皆さんがより多くの利益を皆さん自身の成長へ投資できるようにするため、我々はマーケットプレイスでの手数料を20%から3%に削減したのです。

そして本日パートナー向けに新たなプログラムやアップデートを提供します。

我々を選ぶパートナーはより早く成長し、より多くの利益を得られています。マイクロソフトが1ドル利益が上がるにあたり、パートナーの皆さんはそれに比例して10ドル利益を得ています。ですが、それだけではありません。皆さんが成功を提供することで、世界が成功できるようになるのです。

最後にパートナーの成功例として、オーストラリアのパートナーBarhead Solutions が Dynamics 365 と Power Platform で構築したソリューションによりホームレスの人々を助けた例について取り上げたいと思います。

オーストラリアは栄える国ではありますが、実際にシドニーの街を歩いているとホームレスの人に遭遇することもあります。環境がよくない場所で寝ていることもあります。

そこで、End Street Sleeping Collaboration では、それをなくす活動をしています。

ある日私はCEOのGraham氏から連絡を受け、テクノロジーを活用することがこの非常に複雑な課題に対する解決策になると言われました。(Victor Dominello – デジタル政府大臣 – NSW地区、オーストラリア)

ホームレス向けに活動する団体は数百と存在しますが、従来はそれぞれの団体が別々のデータベースを持ってしまうため、データが他の団体と共有されません。そこでBarhead Solutions 社に依頼し、世界をリードするデータベースを構築してもらいました。

私たちは今回 Power Apps のモデル駆動型アプリを作成し、Azure サービスとも連携し、Power BIでレポートを構築し、Power Automate で配達の配信を行っています。

このシステムによりデータは包括的に管理され、その結果根本的問題を特定することができ、最も最適なサービスを提供することが可能になりました。

正しい情報が正しい団体に届くことで、より早く供給することが可能となります。そして、(ホームレスの方々は)何度も自分の状況を説明する必要がなくなるのです。この話はユーザービリティ、スケーラビリティとセキュリティをすべて網羅しているのです。マイクロソフトのテクノロジーを活用して、今回の素晴らしい取り組みに携わる機会に出会いました。

シドニーの路上で生活している人々の数を25%削減しようという目標を掲げたのですが、2020年に達成することができました。現在NSW地区での範囲で50%削減を目指しており、このまま続けば達成できる予定です。