Power Platform Day Summer ’20

ピンクのひよこ(@PinkChickJP)です。

2020年7月4日 (土) に開催されたフルオンラインのデジタルイベントで、 Japan Power Platform User Group コミュニティイベントでの初登壇の機会をいただくことができました。

コミュニティ運営メンバーとスピーカーの総勢20名で、平日夜や週末に準備を進めてきたので、過去最大規模のライブ配信イベントが大盛況で幕を閉じ、心から嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。プロデューサー、スピーカー、そしてご参加いただいた皆さんのパッションと温かい気持ちの賜物だと思います。

このブログでは、これまでに登壇経験のない方や、これから登壇しようと考えている方に向けて今回の私の経験が少しでも参考になればと思い、振り返りを共有する目的でレポートを書いてみたいと思います。

Power Platform Day Summer ’20 – connpass での事前参加登録者数は 723 名、Microsoft Teams を使った前代未聞の大規模なコミュニティイベントです。

はじまりの会、Track 1 – 4(各1 – 4 時間目)、 おわりの会 の合計18コマ・6種類のライブイベントが展開される傍ら、裏番組的な感じで保健室ならぬお悩み別の相談室がMedic 1 – 4 としてTeams会議の設定がされていました。

時間割のような形でPower BI Serviceのレポートが公開されたり、connpass の事前登録者のみが閲覧できる「参加者への情報」が案内されたり、登録したメールアドレスにお知らせのメッセージが届くなど、きめ細かなサポートが随所に散りばめられていて、参加者の皆さんのエクスペリエンスを大切にしたコミュニティイベントにしようという運営メンバーの皆さんの思いが伝わっていたら嬉しいです。

“市民開発者がエンジニアに転身した話”

イベント当日も緊張のため言及し忘れていたのですが、 私にとってはJapan Power Platform User Group コミュニティイベントでの初登壇でした。

この話しかない!と決めていたので、テーマは “市民開発者がエンジニアに転身した話” 。私のキャリアも人生も家族も、コミュニティがくれたものだからです。

コミュニティへの感謝の気持ちと、誰かが一歩踏み出すきっかけになれたらと思い、前半は自分自身のキャリアの話を、後半は初めて作ったDynamics 365 のモデル駆動型アプリの紹介をさせていただきました。

シェイクスピアとか教職課程とか勉強していたド文系の私が、事務職からエンジニアになるという無謀なキャリアチェンジをするに至ったのは、コミュニティがきっかけです。

私にとってコミュニティは、自分の立場や所属企業とは関係なく、自分という生身の人間として活動できる聖域のような場でした。

初めてPower Platform を知ったのは、2018年の某イベントがきっかけでしたが、”とにかくすごい” と思ったのが最初の第一印象で、自分からは遠い遠い世界のように感じました。

ところが、2019年11月28日 (木) に開催された テクノロジーで人生が変わる話 – 勝手に勉強会 で登壇された皆さんのストーリーに心を打たれて号泣してしまい、この時にはもう自分がPower Platform の沼に落ちていたのだと、後から振り返って気が付きました。

Power Platform には「私にもできるかも」と思わせる魔法があります。Power Platform 製品に仕事でも携わりたいと思うまであまり時間はかかりませんでした。

黄色のひよこさんとの出会いや、私が大切にしている言葉 “What would you do if you weren’t afraid?” (恐れなければ、何をする?)に背中を押され、コミュニティへの参加だけでなく、日本でも海外でも積極的に登壇の機会を得るようにしました。

エンジニアの方々の前で登壇することは正直非常にハードルが高かったのですが、”登壇してみない?” と声をかけていただけることも増え、幸運なことに、こんなド素人で非エンジニアの私を、コミュニティの皆さんは不思議そうな顔をしながらもいつも温かく迎え入れてくれました。

そして2019年12月7日 (土) にPower Platform Day Winter ’19 で、日本では “ダンゴ先生” の名前で知られるBrian Dang(@8bitclassroom)と出会い、学校の先生からエンジニアになれるんだ!と感銘を受けました。

Power Platform などのローコードソリューションを使えば、ITのスキルがない人でもエンジニアになることができるという話を聞いて、今後「エンジニア」の定義が変わってゆくのだろうと理解しました。

それなら私にもできるかもしれない!と自信を増して、キャリアチェンジのための準備を始め、エンジニアのポジションで選考を受け始めました。

その結果、ご縁があってMicrosoft Dynamics 365 に関わるお仕事をさせていただけることとなり、エンジニアへの転身を実現することができました!

Dynamics とはMicrosoft が提供するエンタープライズ向けビジネスアプリケーションのブランド名になります。

右も左も分からない私に素敵なアドバイスをくれたのは、Developer Technologies のMVP じんぐるさん(@xin9le)でした。イベント当日は応援に駆けつけてくださり、Teams のチャット欄にまさかのご本人登場で感動しました!周りに困っている人がいたら、その人の抱えている課題を解決するための開発をすることこそが、何よりも高くモチベーションを発揮できる勉強法だと教えてくれました。

「誰かのために」が原動力になり、学習や開発を続ける力になるとお話しいただいたので、ちょうど身近で最近独立した先輩のために、Dynamics 365 のモデル駆動型アプリを使って顧客管理システムを構築しようと思い立ちました。

まずはMicrosoft 365 Business Basic という月540円 + 税 のプランを購入し(ユーザーは1名のため、Power Apps Community Planを利用)、Power Platform 導入手法というワークショップを受講して、約半日で “案件管理” というアプリを作成できました。

これから使い始めるという方には Power Apps 公式ブログ も参考になると思います。(日本語版は近日中に吉田の備忘録で公開予定です。)

こうして作成したアプリについて、先輩からポジティブなフィードバックをいただくことができ、とても嬉しかったです。

学びと反省

登壇を終えてみてのスピーカーとしての所感を書きます。しばらく余韻が続いていますが、一番の感想は「やってよかった!」です。

頑張ったこと

  • ほぼ時間通りに50分間のプレゼンができた
  • 一方通行のライブイベントで参加者の反応が分からない中、最後まで心折れずに完遂できた
  • Teams やTwitter で素敵なコメントや質問をたくさんいただけた

次回頑張りたいこと

  • 次の登壇こそデモをやってみたい
  • 経験が浅いので、予行練習は念入りに
  • テクニカルイシューが起きてもテンパらない

おわりに

Japan Power Platform User Group コミュニティでは、”Pay it forward.”  という言葉を大切にしています。「恩返し」ではなく「恩送り」をしようという意味です。

コミュニティイベントに参加して、何かを受け取ったと感じた方は、ぜひ周りの人やこれから始める人に受け取ったものを伝えてください。Power Platform Day Winter ’20 で一人でも多くの方がスピーカーとして参加され、一緒にコミュニティを盛り上げてくださることを楽しみにしています!

それから、改めて皆さんにこの場を借りて御礼申し上げます。

  • Power Platform Day Summer ’20 で登壇しませんか?とお声がけいただいたPower BI 王子 優吾さん(@yugoes1021
  • Track 2 で手際よくプロデューサーを担当してくれた吉川さん(@nya193
  • キャリアのことで悩んでいた私に福岡のオフィスで親身に相談に乗ってくれたりなたむ(@R_t_A_n_M
  • エンジニアとして成長するためのアドバイスをくださったC#の神様 じんぐるさん((@xin9le
  • 本ブログの共同執筆者にさせてくれた黄色のひよこさん(@TaikiYoshidaJP

そして、いつもお世話になっているJapan Power Platform User Group コミュニティの皆さん、いつも本当にありがとうございます。

最後に、イベント当日の各セッション動画は以下の YouTube チャンネルに随時公開していきます。当日参加できなかった方も、もう一度見たいという方も、ぜひこちらからご覧ください!