2016年2月から投稿を始めて5年目に突入したこのブログ、「吉田の備忘録」ですが、今回の投稿が記念すべき300回目の投稿となりました。そして、今まで一人で書いてきたこのブログですが、新たに投稿者が加わります。今年の6月に結婚したワイフです。

そこで今回はご紹介もかねて、製品の機能のお話ではなく、少しエモい製品のお話をします。

Power Platformはただのツールではない

2018年に私は日本国内のPower Appsビジネスを広げるというミッションを持ち、マイクロソフト本社へ入社しました。そのPower Appsを知ったきっかけは、2016年の12月末にPower Appsという新しいサービスが始まるということで、プライベートプレビューに参加したのです。2017年のベータ版がリリースされたその当時、あんまり何もできないPower Appsではありましたが、将来的にこれは「誰でもアプリが作れる世界が来る!」と信じ、触り続け、このブログでも投稿していました。

私自身の経歴や背景はすでにこのような記事が出ているので、このブログでは詳しく書きませんが、自分は高卒だったこともあり、独学からITに入り、途中から色んなコミュニティに支えられ、教わり、いまこうしてマイクロソフトへ入社できたことから、今でも私はコミュニティに恩返しをしなければいけないと常日頃から思っています。ただ、恩返しをするなら、同じ人へ返すのではなく、同じコミュニティ内の別の人へ恩送りをしようと決めたのです。それもあり、私は2018年の4月にJapan Power Apps User Group を立ち上げて、仕事関係なく恩送りとして、Power Platformの使い方を教えたり、ツイートしたり、いろんな場所で登壇したりしてきました。

その過程で私はいろんな素晴らしい人々にお会いすることができ、今となっては大親友となったりなたむや、ここに書き切れないたくさんの優しい方々と友達になれました。コミュニティは私にとっては家族です。なのでPower AppsそしてPower Platformというサービスはただのツールではなく、かけがえのない存在となりました。

Power Platformを通じた出会い

2018年に私が勉強会で登壇していたところ、僕の将来ワイフとなる女性が登壇を見ていたらしく、私は全く気づいていませんでした。彼女はその当時事務職のOLで、全くITとは無縁と言って良い存在だったのですが、そんな彼女はこの勉強会を通じて「こんなにPower Appsに目を輝かせて話す姿が素敵」だと思ったらしく😅、そこからPower Platformを知り、いろんな勉強会へストーキング参加していたらしいです。そこから1年経過した2019年の夏、私は共通の知人を通じてお会いすることになったのですが、恋愛経験が乏しい自分は全くその好意に気づいておらず、お菓子をもらったりと猛アタックしていたらしいのですが、恋愛偏差値0の自分は「あ、なんか優しいコミュニティの人だな」と思う程度で、何も気づいていませんでした。

本格的に知ったきっかけは、仙台で開かれたIT勉強会「牛タン会議」ででした。それまでほとんどまともにお話ししたことがなく、初めてお話し、意気投合しました。

12月最終週からは僕が子供だったときにお世話になったホストファミリーに会いに行くため、イギリスへ一人で行ったのですが、彼女も後から一緒についていくということで大晦日に出会うことになりました。

そして2019年の大晦日、私はプロポーズしました。
今までに感じたことのない直感でした。私の脳内は通常Power Automateと同じくトリガーとアクションで構成されているので(そしてどうでもいいですが、フローは残念ながら1個しかないため同時並行ができない)、この直感という感覚には自分も戸惑いましたが、確実なものでした。

Power Apps のロゴが入った手の彼女

プロポーズでもプログラムマネージャーの経験が生きる

まさか、こんなところでもエンジニアの経験が生かせるとは思いませんでした。

フェーズ1:要件定義

プロポーズをしたことがないので、まずは前例をリサーチするためにググりました。そしてイギリスに居る現地のPower Platformのコミュニティメンバー、Keith WhatlingSamit Sainiさんにも相談し、プロポーズのためのスコープを定めました。

レストランなども日本から来たので現地の料理やフレンチやイタリアン、洋食を中心に昔の友人たち4名にヒアリングを行い30カ所の候補をGoogle のマイマップを用いてリスト化しました。

指輪は丸1日かけて様々なサイトを調査した結果、8割の確率でTiffanyが女性の憧れであることを知り、Tiffanyで調達することを決めたのですが、手元にキャッシュがなかったため、事前にAMEXと楽天カードの限度額を調査しました。

フェーズ2:開発

要件が固まったため、次にホテル業者へ予約のタスクアサインを行いました。1週間後にGo Liveという短期間のプロジェクトだったため、指輪の調達は私が現地のTiffanyで行いました。

フェーズ3:テスト

ロンドンは雨が多く、当日晴れるかわからなかったため、晴れた場合のプランと、バックアッププランとルートも用意し、自分もそのルートを歩き、時間測定を行ったりして実測していきました。

フェーズ4:実行

大晦日に彼女は到着、いよいよ実行する時がやってきました。私は緊張しまくりながらロンドンでプロポーズし、無事OKがもらえました。

問題点

  • イギリスにきてまず食べたいと言ったのはベトナム料理のフォーだった。
    →ロンドンに来たから洋食が食べたいだろうと考えは浅はかだった。全ジャンルリスト化しておくべき
  • イギリスの伝統料理は10年経っても不味かった
    →10年経てば良くなっているという考えは浅はかだった。何年たってもまずい。

ワイフが事務職のOLからエンジニアになる

ワイフはいよいよ今年、事務職を辞めてしまい、なんと某IT企業のサポートエンジニアになりました。その事についての詳細は、市民開発者がエンジニアに転身した話​に記載されています。

結婚の日

念のため、私は区役所でPower Automateのフローを作成し、ワイフに送りました。Microsoft 365 プランのフローだったため、選択肢をカスタムで「はい」と「はい」にはできず、却下が普通に押せるため、少し不安でしたが、無事、「はい」を押してくれました。

まとめ

ということで、途中話が脱線しましたが、面白いことにワイフとの出会いはPower Platformによるもので、今回吉田の備忘録の投稿者に加わることになりました。同じ吉田なので、今後も吉田の備忘録として続けていきます。はじめて今日このブログを読まれた方も、いつも読んでくれる方も暖かく見守って頂ければと思います。