マイクロソフトは6月28日に、Office 365の2016年6月度の更新内容の概要について、Office 365の開発チームブログの記事で発表しました。以下はその記事を和訳したものです。

6月度もOffice アプリで、Windows、Mac、iOSとAndroid向けに様々なアップデートがありました。Microsoft Plannerと GigJamに関しては新たなマイルストーンへ到達しました。新たなに Office 365 アドバンストセキュリティマネージメント(Advanced Security Management)を発表し、新たなデータセンターリージョンへの対応、 Office 2016の次の累積機能アップデートなども発表しました。.

Officeインクがより多くのデバイスやアプリで利用可能に

今年の1月にはWindows、iPadのWord、Excel、PowerPointとOneNote向けに新たにインク機能を発表しました。これはOffice アプリにとっての新たな一歩にとして、指、ペン、スタイラスを使ってより直観的に使えるようになりました。今月は、Office Insiderへ参加されている方を対象として、Android デバイスに対して機能拡張を行い、OneNoteだけでなく、WordExcelPowerPointが使えるようになりました。 インク機能は、WordExcelPowerPointがWindows Phonesでもお使いになれるようになり、iPhone版は来月リリース予定となっております。

図形の自動認識機能(Shape Recognition)を、Windows版とExcel for iPadでも利用できるようにしました。Excel for iPhone版でもインク機能と合わせて来月にリリースされます。図形の自動認識機能は、ドラフトで手書きされた図形を自動で認識し、Excelでは簡単にダッシュボードや、カスタムのボタンリンク等が作成できます。PowerPointの図形認識機能では、PCとiPadだけでなく、iPhoneでも来月リリースされます。Word版の図形認識機能は、近日リリース予定です。

デスクトップでは、「描画」タブをVisioへ追加しました。これにより、簡単にコメントや、複雑な図、プロセスフロー等が描けるようになっています。OneNote for Macでは、ユーザーからのリクエストにより、トラックパッドをベースとした、インク機能を段階的に配信し、サードパーティー製のスタイラスや描画用ペン付きタブレットやディスプレイへのサポートも追加されました。

Office 365契約者向けにSwayの機能追加

Swayはデジタルな紙芝居のようなアプリで、簡単に、楽しみながら、視覚的にインパクトのあるプレゼンテーションやニュースレター、個人ブログなどが作成できます。Swayは昨年8月に一般公開され、公開を開始してから、何百万ものSwayがプロフェッショナルたちや学生、個人ブロガーなどに使用されてきました。そして、無料版のSwayの機能に加え、Office 365の個人、法人、教育向け契約者はよりプロフェッショナルなSwayが作成できるようになり、以下の3つの新しい機能で、細かな共有ができるようになります。

  • Swayのパスワード保護—誰があなたの作成したSwayを見れるか、パスワード保護を追加できるようになりました。組織レベルでの企業向け、教育向けのOffice 365の共有機能に加え、Office 365のアカウントをしようされている方は誰でもパスワード保護を追加し、セキュリティを強化することが可能です。
  • コンテンツの上限の拡大—より多くのイメージ、動画、グラフィックやコンテンツがSwayに追加できます。これは会社でのトレーニングや、学生のプロジェクト、出張レポートなどの長いコンテンツに最適です。
  • 「end-of-Sway」のフッターを削除—あなたのコンテンツをよりカスタマイズするため、Swayの最後に表示されるフッター情報を削除することができます。

Outlookで配達や、旅行の情報を常に把握

Outlookに新たな機能を追加し、荷物の配達や旅行の情報を簡単に把握できるようにしました。Outlookはすでに、あなたのEメールの内容を元に、カレンダーへ自動的にイベントを追加するようになりました。もうすぐ、受信トレイとカレンダーで、より簡素な概要カードが各イベントに対して表示されるようになり、一番重要な情報を表示してくれます。飛行機へのチェックインや、ホテルの予約情報の変更、荷物の追跡をすぐにできるようになります。さらに、フライトのチェックインについてリマインド機能も追加されます。これらのエクスペリエンスは、Outlook for Macと、Web版のOutlookではすでに配信が開始されています。Windows、iOS、AndroidのほかにもWindows 10 メールとカレンダーアプリにも実装される予定です。詳細については、「New travel and delivery experiences」をご覧ください。

Microsoft Plannerが一般公開されました

Microsoft Plannerは企業向けのOffice 365のお客様へ配信が開始されました。Plannerはビジネス、学校、組織に対して新しく、改善された方法でチームワークを強化し、タスクがより多くこなせるようになります。チームは新しいプランを作成、管理、割り当てし、タスクを共同で作業したり、期限を設定、状況を更新したり、ファイルも共有できます。これらはすべて視覚的なダッシュボードやメール通知で進捗把握ができるようになっています。導入事例なども含まれている、Plannerについての詳細をご覧ください。Plannerを始めるのは簡単です。.

GigJam のPreview版が公開

今月のはじめに、GigJamのプレビュー版をWindows、Mac、iPhoneとiPad向けに配信を開始したことを我々は発表しました。GigJamは共同作業を常に意識している方に最適です。これを利用することで、瞬時に他人と共同で仕事ができます。複数のアプリから最新の情報を収集し、共有したい部分だけを共有し、共有したくないところは無効化できます。組織の内外問わず、他人が何を見られるのか管理でき、リアルタイムで共同作業もできます。aka.ms/gigjam App Storeへアクセスしお試しいただき、UserVoiceで是非フィードバックをください。GigJamは意見を元に、これからも更新していきます。Office 365の一部として、年内に一般公開する予定です。

新たなDeferred Channelビルド、Office 365リージョンと企業向けのセキュリティ機能

今月は企業向けのお客様に、組織を管理する上での柔軟性、管理性が向上した点について複数の更新内容があります。:

  • 新たなDeferredチャンネルビルド2つ目のOffice 365 Deferred Channelビルドが利用可能になりました。このバージョンでは、Office 2016の2月度のバージョンに過去4ヶ月分のセキュリティ更新内容が含まれたリリースです。Deferredチャンネルを選択することで、Windowsデスクトップアプリへの機能の更新頻度を抑え、アドインやマクロ、カスタムアプリケーションとの検証により多くの時間が費やせます。今月のリリースに何が含まれているか確認するには、Office 365 Client リリースノートをご覧ください。
  • Office 365のデータセンターがカナダと韓国に—クラウドファーストがより広がりました。新しいOffice 365のデータセンターリージョンがカナダでも一般公開され、カナダ国内でのデータの保管、フェイルオーバーと障害復旧への対応が可能になりました。そしてMicrosoft Cloudの範囲を韓国へも広げようとしています。これらのデータセンターリージョンは、日本やオーストラリア、インドに仲間入りし、イギリスとドイツも最近発表されたように、設置される予定です。
  • Office 365 アドバンストセキュリティマネージメント(Advanced Security Management)—今月の初めに、 Advanced Security Managementを発表しました。これは、Microsoft Cloud App Securityのテクノロジーによって実行されている、新しい機能で、より可視化され、管理性が拡張されたOffice 365環境が提供されます。セキュリティのインシデントを監視したり、脅威検知により、高リスクかつ異常な活動を特定できます。より細かなレベルでセキュリティポリシーを Office 365に設定できます。App discoveryダッシュボードを活用して、Office 365とその他の生産性クラウドサービスの使用率と可視化することが可能です。

詳細は以下の動画「From Inside the Cloud」をご覧ください。

今月度の新しい情報についての詳細は、こちらのリンクからご覧ください: Office 2016 | Office for Mac | Office Mobile for Windows | Office for iPhone and iPad | Office on Android

Office 365の家庭向け、Soloのお客様は、Office Insiderへサインアップすることで、最新版のOfficeの生産性が体験できます。Current Channel、Deffered Channelへ参加されている法人のお客様は、First Releaseへ切り替えることで最新版がご利用いただけいます。いつもサポートとフィードバックをお送りいただき、ありがとうございます!

—Kirk Koenigsbauer

情報元: https://blogs.office.com/2016/06/28/new-to-office-365-in-june-microsoft-planner-general-availability-inking-on-android-devices-security-features-for-office-365-and-more/