2019年4月3日にDynamics 365 と Power Platform(PowerApps、Microsoft Flow、Power BI)の 2019年春のアップデート情報に関するオンラインイベント「Dynamics 365 and Power Platform April 2019 release Virtual Launch Event」が開催されました。

まずはDynamics 365とPower PlatformのCorporate Vice Presidentの James Phillips 氏からのお話です。

従来の業務プロセスはすべて受動的でした。

データを基準にすることによって、まったくの真逆で、能動的に行動を起こし、問題が起きる前に対処することができるようになります。

例えば修理という考え方から、保守という形に変わります。

デジタルフィールドループを実現することで、お客様の顧客情報や製品情報、従業員の改革などが行うことができます。

我々は7年前から様々なデータがを収集する環境を提供し始めました。

そしてAzureを提供することで、そのデータを加工できるようにするようにし、

そのうえにPower Platformを提供することで、データの収集と分析を民主化することが可能となり、

さらにその上にOffice 365、Dynamics 365を提供することで、即座に行動を起こすことが可能となりました。

今回のアップデートでは350種類以上の機能を追加し、6種類の新しいサービスをリリースしました。

Dynamics 365 Sales Insights

Dynamics 365 カスタマーインサイトではAIを利用し、営業活動を次のレベルへ高めます。

ビジネスQAでは、営業マネージャーはデータを探すことなく、自然言語で問い合わせるだけで必要な情報が自動で収集されます。

予測フォーキャストではより精度の高い、機械学習をもとにした、予測が建てられます。

Call Intelligence

コールインテリジェンスでは、お客様との対話情報を分析することができます。

このダッシュボードではお客様との会話を自動で分析します。

営業担当者の営業スタイルを分析することも可能で、お客様と販売担当者の話す割合なども特定します。

システムは自動的にコール内容をもとに競合他社名を集計してきます。

ある特定の販売担当者の詳細を見てみましょう。

お客様の反応をセンチメント分析で解析したりすることができます。

実際の営業担当者とお客様との会話も確認できるので、提案方法や話し方の指導もできます。

Dynamics 365 Customer Insights

次にDynamics 365 Customer Insightsです。

お客様はどんなデータをもとにしても、顧客に関する洞察力を向上させることができます。

まずはデンマークのテーマパーク、TIVOLI社の事例を見てみましょう。

実際のTIVOLI社の利用方法についてみます。

TIVOLI社はDynamics 365、チケットの入園者情報など、様々な情報を取得します。

抽出されたデータはほぼ自動的に取得します。今まではマッピング等も含めて数か月かかっていましたが、ここでは全自動です。

Customer Insightsは自動的に名寄せを行います。

データ分析担当者は技術を必要とせずに取得したい情報の分析が可能です。

Power BIとのシームレスな親和性により、離脱してしまいそうなお客様を特定し、さらに分析することができます。

Dynamics 365 Virtual Agent for Customer Service

Dynamics 365 Virtual Agent for Customer Service (バーチャルエージェント)は、お客様がコーディングを行うことなく、チャットボットを作成することができます。

実際にHP社ではすでに採用されています。

Customer Service Insightでは、お客様の問い合わせ分析結果が表示されています。

各課題に対する顧客満足度分析(CSAT=Customer Satisfaction)も確認できます。

新規で問い合わせ対応させられるようにしてみましょう。

ドラッグ&ドロップでチャットボットに新規の問い合わせ対応を設定させることができます。

PowerAppsに含まれているCommon Data Serviceや、Microsoft Flowとも連動しています。

自動ボットから、人間の担当者へ転送し、例えば新たにインクカートリッジを購入するための支援サービスを提供することもできます。

Dynamics 365 for Finance and Operations (ERP)

次にDynamics 365 for Finance and Operations(ERP)についてです。

製造モジュールのアップデートからお話します。

インメモリーで数分・数秒で生産計画をできるようにしました。

Azure IoTと連携させることで、生産現場から直接ERPへ連携させることができるようになりました。

それにより生産プロセスの完了の自動化などにも対応しました。

小売モジュールでも機能強化を行い、お客様メンバーシップ管理の強化や、支払い方法の選択肢を広げました。

会計モジュールでは経費精算を強化しました。

また、電子帳票の強化を行いました。

プラットフォーム全体としては、Microsoft Flowとの連携や、データレイクとの連携などにも対応しています。

アップデートに関しては、配信方法を変更し、大型アップデートは今回が最後となります。

Dynamics 365 Fraud Protection

次にDynamics 365 Fraud Protection (詐欺からの保護機能)についてです。

現在265兆もの金額が詐欺被害があります。

我々は新しいサービスとして、購買情報をもとに、お客様を詐欺から保護します。

精度の高い詐欺の検出を提供することによりお客様により良い体験を提供し、誤診断を防ぎます。

過去のトランザクション情報をAIが分析し、被害額等が把握できます

Virtual fraud analyst(バーチャル詐欺分析ツール)を利用することで、正規と診断した割合等を分析することができます。

トランザクションの頻度や、発生場所をもとに、詐欺の可能性のあるトランザクションが自動停止されました。

このようにレビューを行い、正規の処理を通過させることができます。

Microsoft Forms Pro

次にMicrosoft Forms Proについてです。

Power Platformと同じCommon Data Serviceをベースとします。

背景やフォーマットをカスタマイズできます。

Common Data Serviceと組み合わせることで、質問内容を個人的にできます。

回答内容に応じて、動的に次の質問を変更できます。

サイトへ埋め込んだり、QRコードを発行したりすることができます。

Microsoft Flowと連携させて、自動でお客様に配信させることもできます。

集めてきた回答は自動的に機械学習により、分析されます。

データはCommon Data Serviceと連動しているため、Dynamics 365からお客様の回答からネクストアクションをとることもできます。

Microsoft Dynamics 365 Guides

次にHololensを利用した、ビジネスアプリについてです。

新たなサービスとして、Dynamics 365 Guidesを提供します。

バーチャルにOJTを提供します。

手順は画面からクリック&ドラッグで設定できます。

必要な手順や部品はリアルタイムで提示します。

そのため、従業員は自分のペースで、新しい業務を学べます。

Dynamics 365 Remote Assist

Dynamics 365 Remote Assistに関しても機能強化を行い、Android端末でも使えるようにしました。

Hololens 2にも対応しています。

Microsoft Dynamics 365 Product Visualize

Dynamics 365 Product Visualizeを本日より提供します。

製品をお客様に説明したりすることがより簡単になります。

お客様訪問時に、実物サイズでレイアウトを行い、MRでお客様に提案できます。

メモも簡単に取れます。

もちろんMicrosoft Teamsとも連携します。

Microsoft Power Platform

次にPower Platformについてです。

Power BIで分析した結果をもとに、PowerAppsを利用したり、Microsoft Flowでも活用できます。

Power BI

我々Microsoftは様々なAI分野の革命を行ってきました。

Power BIにおいては、データ分析者の民主化、データサイエンティストの民主化を提供していきます。

この画面ではサプライチェーンの様々なデータをPower BIデータフローで集約しました。

集約したデータはクリック操作だけで機械学習に投入することができます。

機械学習モデルを選択することができます。

機械学習で利用したい項目も自動で提案してくれます。加えたい場合はチェックを入れるだけです。

どのアルゴリズムが採用されたのか、精度はどうかが一目でわかります。

作成したモデルをもとに、予測を含めたデータの可視化が可能となります。

キーインフルエンサー機能では、項目を追加することで、どの項目が一番特定のデータの結果へ影響を及ぼしているのかが確認できます。

PowerAppsとMicrosoft Flow

ソリューションチェッカーにより、作成したソリューションの品質を自動確認します。

Flow CheckerではFlowの問題点の特定や、パフォーマンス問題を特定します。

Virgin Atlantic航空では、お客様が搭乗前にスパサービスを受けるには紙の申請書を記入する必要がありました。

PowerAppsにより、今はiPad上ですべて完結します。

Dynamics 365へ埋め込んだことにより、スパサービスの履歴もリッチなUIで確認できます。

新しいコンポーネント機能により、PowerApps上で再利用可能なパーツを作成することができます。

作成したアプリは即座にモバイル端末でも実行できます。

Microsoft Flowを利用し、承認フローも構築できます。

今回のアップデートにより、直接Microsoft Teamsから承認することができるようになりました。

他にもたくさんのアップデートがありましたが、今回はその中の一部をご紹介しました。

詳細はウェブサイトをご確認ください。