4月28日「Power Platform 運用の教科書」を発売します
Microsoft Power Platform を安全かつ拡張性高く運用するための実践書『Power Platform 運用の教科書』を、妻との共著で執筆いたしました。本書は 432 ページのボリュームで、環境設計、ガバナンス、セキュリティ、ALM、運用自動化までを体系立てて解説しています。

発売日は 2025 年 4 月 28 日、定価は 3,960 円(税込)です。紙版と Kindle 版を Amazon をはじめ全国書店でご予約いただけます。
私たちは Power Platform のエンタープライズ導入を様々な組織で支援してきた経験を通じ、導入後こそ運用設計が成否を分けると痛感してきました。ところが国内では「作り方」を扱う書籍やセミナーは多い一方、「運用」に焦点を当てた包括的コンテンツが不足しています。本書はそのギャップを埋め、IT 管理者と開発リーダーが実務で直面する課題を解決する“運用バイブル”を目指して執筆しました。
第一に、Microsoft Learn で公開している最新の “Admin and Governance Best Practices” を日本語で咀嚼し、導入手順と運用フローを実画面付きで解説しています。第二に、CoE(Center of Excellence)スターター キットや、マネージド環境に関する実装から運用まで詳細に取り上げ、運用の自動化についても触れています。第三に、Azure DevOps と GitHub を活用した ALM パイプラインを段階別に紹介し、ソース管理から本番展開まで進める方法を提示しています。これらはローコード開発でも企業基盤の品質を担保したい方に最適です。
「環境が乱立して管理が追いつかない」「だれが何を作ったか見えない」といった悩みには、テナント横断の可視化ダッシュボードと DLP ポリシーの再設計手順を段階別に示しています。Microsoft が 2024 年版 Gartner® Magic Quadrant™ でローコードプラットフォームのリーダーに選出された背景として、運用・ガバナンス機能の成熟が高く評価された事実も本書で検証しています。さらに Copilot やエージェント機能を安全に展開するうえで必須となる新しい管理コントロールについても、早期アクセス情報を踏まえて解説しています。
Power Platform は機能追加が非常に速く、特に生成 AI と連携した Copilot 機能が次々に一般提供されています。その一方で、ガバナンスやセキュリティの設定を誤ると企業データが拡散するリスクも増大します。本書は 2025 年 2月時点の最新機能や新管理センターとガバナンス指針を反映しているため、今後 1~2 年のロードマップ策定に最適なリファレンスになります。購入直後から自組織に適用できるのも大きな利点です。
Power Platform の真の価値は「作って終わり」ではなく、組織全体で持続的にイノベーションを量産できる運用基盤を築くことにあります。本書がその礎となり、日本の IT プロフェッショナルと管理者の皆さまが、より安全で拡張性の高いローコード戦略を推進する一助になれば幸いです。読了後のご感想や導入事例もぜひお寄せください。
最後に、本書の刊行にあたり、多大なご支援をいただいた日経BPの露木さんに心より感謝申し上げます。限られた時間で迅速かつ丁寧な対応をいただき、執筆中の度重なる情報のアップデートや修正作業にも常に柔軟にご対応いただきました。本書が無事刊行に至ったのは、露木さんや関係者皆様のご支援があったからに他なりません。改めて深く御礼申し上げます。
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