Microsoft Ignite 2018 Business Applicationsキーノートまとめ
2018年9月24日に開催された、Microsoft Ignite 2018のBusiness Applicatons キーノートでの発表内容をまとめました。
Business Applicationsキーノートは、Dynamics 365やPower Platform(PowerApps、Power BI、Microsoft Flow)などといった、業務アプリケーション関連のものを中心としたものです。
時代は変わりました。マイクロソフトのテクノロジーは、会社とお客様をつなげ、人と政府をつなげ、てんぽ
断片化されたデータとはおさらばです。
まずは、Corporate Vice PresidentのJames PhillipsとAlysa Taylor氏
例えば金融業をピックアップすると、銀行では24時間365日
40年以上、業務アプリケーションはあまり変わっていません。
1978年に戻ると、フォーム画面からデータを入力していました。
1992年で同じシステムが単純にWindowsベースになり、昨年でも結局は同じようにブラウザーからアクセスするということで、ほとんど何も変わっていません。
ただし、これからは違います。我々は本気でデジタル変革を考えました。
今起ころうとしている違いの一つは、データがあらゆるところから生成されるようになったことです。
ソーシャルメディアでも、エンジンであっても
従来のやり方は合わなくなりました。データを作るだけではなく、データは他から来るのです。
Microsoftクラウドは3つの製品群を元に、デジタル変革をもたらしています。
Dynamics 365は単体のものではありません。
まず、我々が重要だと感じているのが、様々なデータが様々なアプリケーションで使われるということを認識する必要があります。
Dynamics 365はすべてCommon Data Serviceにデータが保管され、
そして本日、Satya Nadella氏の発表により、我々の製品だけなく、様々なデータをシームレスに連携させようとしています。
根本をたどると、データを単純に集めるだけでなく、データから洞察を得て、そこから何らかのアクションをとると言うことが重要となるのです。
まずはDynamics 365とPower Platformについて詳細を追います。
Dynamics 365は、モダンで、統一されていて、インテリジェントで、変化に柔軟です。
ポラリス社におけるデジタル変革についてお話します。
我が社では、顧客体験を重要視しており、マイクロソフトとパートナーシップを組みました。
我々はパワースポーツ関連の市場で世界で一番大きなシェアを誇ります。
若い年齢層へアプローチをかけるために、アプリを提供しています。
データベースを作り上げ、お客様のあらゆるデータをAzureに格納することで、来店した瞬間に走行履歴などの情報も瞬時に把握できるようにしました。
では、次に内部業務についてですが、我々はリーン製造を差別化要因だと考えています。
今ではあらゆる製造データを収集することにより、製造ラインだけでなく、将来的にはお客様との情報とも連携させて、ライフサイクル管理を行おうとしています
従来の製造業では、製造が完了すると、生産部門から離れて、関係性がなくなっていましたが、今ではお客様が利用している間もデータが収集されるため、非常にパワフルな情報源となりました。
サービス業においても同じことがいえます。
例えば電話からの連絡や、アプリからの予約など、結果的にはデータが生成され、それが製品・サービスの向上へつながり、顧客満足度向上になるのです。
顧客サービスについて深く話します。
今ではお客様が誰かも特定出来る前に、データが作られるのです。例えばツイートや、ウェブサイトの閲覧履歴なども含まれます。つまり顧客システムに入力する前にデータが作られるのです。
受動的なサービスから、能動的なサービスを
まず、ツイートします。
Polaris社のお客様だと仮定しましょう。このサイトで彼らの製品に興味をもちましたが、昼休みが終わりそうなので、Twitterだけ先にフォローするようにしました。
翌日Polaris社のTwitterを見ると気になるツイートがありました。
コミュニティサイトの中身を見ると、ブログや利用方法などの情報が公開されており、より興味をもって、ファンになってきました。
ここではチャット機能で新製品の詳細について聞いてみました。
実際にはこのチャットは人ではなく、チャットボットが応答していました
詳細が見たいので、Polaris社のイベントにも行って、製品をみてみました。ここでは実際にどんな製品かサイトでみてみました。
カスタマイズして、見積書を依頼しました。
すぐにメールで見積書が送信されました。Adobe Signでシームレスに契約に関しても連携しています。
発注はAdobeのデジタル署名でオンラインで完了しました。
これらの顧客体験はAdobe Campaignで設定されていmさう。
この体験はマーケティングチームからCommon Data Serviceの連携により、Dynamics 365 for Salesで見込み案件として登録されており、自動的に営業担当者に案件として割り当てられました。その理由はDynamics 365、Office 365、Azureを組み合わせてお客様のインタラクションが自動的にスコア化され、AIに最優先案件として判断されたのです。
さらにお客様へ費やしている時間と、お客様からの返信時間なども把握できるようになりました。
さらにDynamics はLinkedinとの連携により、直接すぐに連絡が取れます。
Dynamics 365とMicrosoft Teamsは純正な連携をもつため、直接製品開発担当とも社内ですばやく実行することができました。
顧客サービスは、Power BIが中に埋め込まれるており、詳細状況がインタラクティブに把握できます。
Dynamics 365 AI for Salesによって、営業マネージャーはAIによる営業案件の洞察が得られます
Sales Insights機能によって、自動的にお客様とのインタラクションなどの情報を元に、案件の進捗レベルが自動的に設定されるため、以下のように、コミュニケーションの頻度が低下したことが確認できます。これに関して営業マネージャーはそのままフォローアップの連絡を担当者へ実施することもできるようになりました。
特定の担当者のパイプライン情報を確認し、問題のある、低スコアの案件のフォローが行えるのです。
スコアは電話の内容からも感情分析が行われ、お客様の返答態度によって、スコアも把握できます。
上記の例は以下のように様々なテクノロジーによって、支援されました。
次に社内業務についてお話します。
例えばお客様からの受注にあわせて、高温地域に対応するカスタマイズをしたいとの依頼がありました。受注情報へ変更する必要があります。
製品担当はPower BIのデータをもとに過去の他のお客様からの傾向をみることができます。
IoTデータを直接参照することもできます
では、生産部品を変更したいと思います。
ですが、事前にシミュレーションが必要です。
そこでDynamics 365に埋め込まれたPowerAppsを起動するだけで、Dynamics 365を離れることなく、シミュレーションができました。
次にお客様から配送予定日について問い合わせがあったとします。
通常であれば、手動で生産データなども見に行く必要がありますが、ここでもPowerAppsを利用し、生産状況を確認することができました。
Common Data Serviceとの連携により、Dynamics 365のERPからフィールドサービスへ連携できました。
Dynamics 365のフィールドサービスにより、自動的にサービス技術者へ割り当ていることができます。
Hololens上にバーチャルでエキスパートとつながり、アドバイスが受けられるようになります。
バーチャル上に指示を表示できます。
図面も共有できます。
作業完了時に、直接現場を離れるなく、この改修業務のステータスを完了させることができます。
次に、従業員についてです。
Dynamics 365 for TalentとLinkedin リクルーターを活用すると、どのように人材を採用できるかお見せします。
求められるスキルセットや候補の業務内容について記載します。
内部で必要な面談担当者を割り当てることができます。
採用に必要な手順をカスタマイズすることができます。
例えば候補者Mattieさんについて見てみましょう。
候補者はDynamics 365 for Talentに表示されます。
過去に応募履歴がある場合は、当時に不採用となった理由や、インタビュー履歴なども確認できます。
履歴書情報は連携しているため、Outlookのメールを探す必要はありません。
候補が確定したら、そのまま直接スケジュールを組むことができます。
オファーレター・雇用契約書に関しても、間違いなく作成することができます。
入社時は入社ガイドを見せることもできます。
入社時の手続きも設定可能です。
新入社員が入る際の関連する同僚も併せて連絡先として紹介することが可能です。
Power Platform
Power Platformはコネクテッドプラットフォームとして、Dynamics 365はもちろんのこと、Office 365とも連携し、Azureへデータを格納します。
PowerAppsとMicrosoft Flowの製品マネージャーRyan Cunning氏によるデモ
従来ならイントラネット、Excelの表などのような形で業務プロセスが管理されていたかと思います。
代わりに社内向けのアプリを提供できるのです。
ただ、今まであればこのような複雑な業務は統合することが難しい課題でした。
以下のようなアプリを作成しようとしたら、従来のやり方であれば、社内向けということで、時間もお金もあまり費やせません。
実はこのアプリはPowerAppsで作成されました。ローコーディングで簡単にできてしまうのです。
業務プロセスも管理することができます。
Office 365とも連携します。例えばMicrosoft Teamsとの連携も数クリックで実現でき、業務とコミュニケーション基盤をシームレスにすることができます。
業務アプリをPowerAppsであれば、簡単に作成できてしまいます。
PowerPointのようにクリック操作だけでパーツを追加することもでき、さらにExcelのような関数でアプリのロジックを追加することもできます。
ボタンだけではありません。フォームを追加することで、データを新たに書き込むことだってできます。
単純なフォームだけでなく、カメラやタッチ入力画面もワンクリックで追加することができます。
Microsoft Flowを活用し、AIのCognitive Serviceなどとも連携させることができます。
ここでは感情分析を行い、分析結果を基に、悪いスコアだった場合にマネージャーがフォローできるように設定しています。
現場での報告もそのまま作成したアプリをモバイルから送信し、デジタルフィードバックループの一部として、従業員はフィードバックを製品チームへ送ることもできます。
報告内容を分析するチームはPower BIを離れることなく、埋め込まれたPowerAppsから直接報告内容について連絡することもできます。
来週10月1日にはDynamics 365とPower Platformで400種類以上の様々な新機能が公開される予定です。
Macdonal Miller社は建設業のお客様ですが、いまではデータを元に建築しています。
彼らはビルで問題が発生する前に、保全できるようにしました・
建設業の問題は、いままで現場での問題把握が難しかったため、問題解決までの時間が非常に長くなっていました。
Dynamics 365とシームレスにビルの情報を連携させることにより、すぐに問題発見時に担当者を派遣し、修復にあたることができるようになりました。
24 hour Fitness社では、お客様の来店と継続的な訪問の改善にDynamics 365を利用しました。
フィットネス業界では通常サインアップした後でもお客様が来店をやめてしまうことが頻繁にあるという課題がありました。
Adobe MarketingとDynamics 365との連携により、お客様情報を得られる前から情報を把握し、見込み顧客の管理ができるようにし、サインアップが簡単になるようにすることで、入店までの流れを改善しました。
さらに顧客情報を実際の来店情報と組み合わせることにより、個々のお客様にフィットしたトレーニング情報を提供し、お客様の目標と連動させることにより、顧客の継続率を200%改善させることができました。
ヘルスケア業界では、Northwell Health社の事例があります。
ニューヨークエリアで1100万人に対して医療サービスを提供してます。
ヘルスケア業界では様々なデータが別々のネットワークで分担されていました。
そこで我々は患者の360度ビューを得られるようにしました。
従来は患者の情報は診断情報のみから把握できていました。そしてビジネスにおいても治療費を都度請求するということをしていたのですが、「バリューベースケア」を提供することにより、病院を出たあともサポートするようになりました。
我々の医者がPowerAppsを使い、アプリを作成しました。
患者が必要以上に長く病院に滞在していないかを把握できるようにしました。従来は医者の業務が遅れているため等様々な理由で遅れてしまうこともありました。
さらにヘルスケア業界ではデータを単純にすべての情報をモバイルアプリに詰め込もうとしても、データが多すぎるため、見れないというフィードバックがありました。そこでAzureのCognitive Serviceを活用し、チャットボットを作ることで、必要な情報のみ都度取得すればよいようにしました。
Northwell Health社はPower Platformを活用することで、患者も従業員の体験も総合的に向上させることができました。
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