Power Automate で新たな制御やRPAの大規模展開機能を搭載
2021年11月に開催された Microsoft Ignite では、 ローコードな自動化がより強化された、Power Automate の様々なアップデートが発表されました。
マイクロソフトではハイブリッドな仕事はこれからも続くと認識されており、企業規模でのコラボレーションを促進し、より多くのイノベーションを推進する新しい仕事のやり方が必要だと考えられています。組織のデジタルトランスフォーメーションを推進するためのいくつかの Power Automate の新機能が発表されました。
ここから先のお話では、Power Automate のクラウドベースのロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)の最新のアップデートについて知ることができ、Windows PCのデスクトップから、より安全に自動化する方法を見ることができます。
また、プロセスアドバイザーのプロセスマイニングの概要 では、ビジネスプロセスをより深く洞察し、業務の非効率性を推測することでそのステップを取り除くことができます。
RPAを大規模展開
Power Automate はすべての人々(市民開発者もプロの開発者でも)デスクトップ上の非効率な業務の自動化をローコードな自動化プラットフォームを利用し、実現できます。クラウドフローを利用して Microsoft Teams 上の承認プロセスをテンプレートで素早く作成したりするだけでなく、デスクトップフロー(Power Automate のRPA機能)を利用することで業務を自動化することができます。RPAの機能は Windows 11 で追加費用なしで利用することができ、誰でも簡単に素早く始めることができ、今回さらに自動化を管理する機能や大規模展開させるような機能を公開しました。
Azure Virtual Desktop を利用したRPAの展開をスケールさせられる機能がプレビュー公開
プレビューとして公開された、Azure Virtual Desktop スターターキットを利用することで、RPAのインストールと展開がより簡単に管理できるようになりました。組織はRPAのインストールからマシンの展開まで、素早く需要に応じて展開したり縮小させることができます。スターターキットを利用することで、既存で展開されているAzure Virtual Desktop に組み込むことができ、自動で仮想マシンを有効化し、RPAのタスクをさらに高速化させることができます。これによりインフラコストを適正化させ、Power Automate 上から実行するデスクトップフローの処理に対する待ち時間を短縮させることができます。スターターキットは こちらから始められます(英語)。
データ損失ポリシーがRPAにもプレビューとして公開され、自動化をさらに管理しやすく安全に
組織がRPAを展開し、広めていくには責任をもって実現する必要があります。自動化を管理し、制御するために、今回データ損失ポリシーをデスクトップフローでも実現できるように、プレビューとして公開されました。この機能により、管理者は自動化に対してポリシーを設定し、組織のガバナンスルールに反するフローに対して警告を設定することができます。
新しい共同編集機能により、組織の生産性を向上
Microsoft Power Platform は他のシステムとは違い、プロの開発者と業務利用者、IT担当が一緒になってイノベーションを作成できるプラットフォームです。Power Automate 上のコラボレーション機能は、 Microsoft 365 のExcelやPowerPointなどのオフィス製品と同じような操作感が新たに搭載され、フローを設定するにあたって共同で作成したり、コメントしたり、問題解決をしたりすることができるようになりました。例えば、特定の Power Automate のフローで変更点についてほかの共同編集者へ直接コメントを残したりしたりすることもできます。
非効率な業務を特定できるプロセスマイニングがプレビュー機能として公開
すでに公開されているプロセスアドバイザーをさらに進化させ、プロセスマイニング機能がプレビューとして公開されました。プロセスマイニングは、プロセスアドバイザーの機能の一部であり、多くの企業が日常的に使用している業務に関するデータを直接把握し、業務全体の非効率性を特定します。プロセスアドバイザーは2つの強力な機能で構成されています。既存のタスクマイニング機能は、デスクトップ上のユーザー操作を記録し、プロセスマイニングでは、業務データを使用して、ビジネス全体のボトルネックになり得る、包括的な見解を提供します。
プロセスマイニングを利用することで、組織は以下のことが実現できるようになります:
- 素早く開始: プロセスアドバイザーの直感的な操作により、素早く新しいプロセスを作成することができ、分析に必要な主要なシステムの情報をアップロードすることができます。
- より深い分析でデータを分析: 分析結果を特定の特徴から選択することができます。例えば地域や、請求タイプなどを定義し、プロセスでボトルネックとなっているものを特定しやすくします。プロセスマップを確認し、分析結果から業務プロセス全体を把握し、洞察を得ることができます。
- 非効率な業務を特定し、生産性を向上: 洞察を得たら、業務のどの部分が最も時間を消費しており、重複する業務やボトルネックとなる業務を素早く特定することでき、業務を効率化し、生産性を向上させることを実現できます。
すでにプロセスマイニングの恩恵を受けている事例もあります。コンサルティングファームのPwCもその一社で、プロセスアドバイザーは新しいテクノロジーのイノベーションに結び付くと考えています。
「我々のチームは、最も革新的なテクノロジーを社員の手に渡し、彼らがクライアントの最も複雑な問題の解決を支援できるようにすることを約束します。そして、Power Platformには大きな可能性があると考えています。特に、Process Advisorの自動化とプロセスマイニングは、当社のサービス提供を合理化すると同時に、クライアントのプロセスに関する新たな知見を引き出し、革新的な技術に支えられた当社の社員が、クライアントがPwCに期待する価値を提供することを可能にしてくれます」- Joe Atkinson, Chief Products and Technology Officer, PWC
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