Power BIは、グラフやダッシュボードを作成できる視覚化サービスとしての認知度は高いですが、Power BIの中に、簡易なデータ解析機能が備わっていることはあまり知られていません。

今回ご紹介するのは、データ解析機能の一つである、「クイックインサイト」(Quick Insights)についてです。

このクイックインサイト機能はMicrosoft Researchによって、高度な分析アルゴリズムが搭載され、2015年11月末にリリースしました。クイックインサイトを使用することで、Power BIが自動的にアップロードされたデータセットの中身を解析してくれます。

使用方法

まず、ダッシュボードを表示させ、「フォーカスモード」を選択します。

 

次に「詳細情報の取得」をクリックします。これがクイックインサイトの事です。

 

これで、インサイトが画面右側に表示されました。表示されたインサイトのグラフをクリックして、詳細を見てみます。

 

これでインサイトが拡大されました。画面右側には、クイックインサイト機能で検知された分析内容が表示されています。

6/5現在は英語のみに対応していますが、ここで表示されている内容を和訳してみました:

「2014年3月の製造会社「Pirium」社の製品名「Pirium UE-13」の合計販売売上変動率で、他の月より大きな変動値が検出されました」

 

このように、手動でExcelを使って分析すると時間もかかり、場合によっては見つけられない傾向も、Power BIのクイックインサイトを活用して、瞬時に見つけることが可能です。

上記の例以外にも、クイックインサイトには複数の分析が用意されています:

主要指数(Major factor)
複数の分析軸で分析した結果、圧倒的多数が見つかった場合に検出します。
カテゴリの外れ値(Category outliers (top/bottom)
1つまたは2つの分析軸がほかのグループより大きな差があった場合に検出します。
時間軸の外れ値(Time series outliers)
時間軸のデータに対して、特定の時間または日付で他の日付か時間と大幅に値が違う場合に検出します。
時間軸での総合的な傾向(Overall trends in time series)
上昇か下降のトレンドを検知します。
シーズン別でのトレンド(Seasonality in time series)
週次か月次または年次での傾向を検知します。
順調な割合(Steady Share)
親子データの関係で、子データの割合が親データに対して継続的に一定の割合を占める場合に検出します。
相関性(Correlation)
複数の値を分析軸と対してグラフ化し、相関性が見つかった場合に検出します。

 

情報元:

https://powerbi.microsoft.com/en-us/blog/find-more-insights-in-your-dashboards-with-quick-insights/

https://powerbi.microsoft.com/en-us/blog/announcing-power-bi-integration-with-cortana-and-new-ways-to-quickly-find-insights-in-your-data/