マイクロソフトはPower BI Desktopの8月度アップデートを配信しました。以下はPower BI開発チームのブログで発表された内容を和訳したものです。

我々は本日、8月度のPower BI Desktop アップデートをリリースしました。このアップデートにはたくさんの機能と改善内容が含まれています!新たなレポート機能や、データコネクター、Power BI内のデータ閲覧を支援し、全ての分析機能が集約されているアナリティクスペーンを提供します

以下が8月度のアップデート内容です。

レポートビュー

アナリティクス

データコネクター

クエリー編集機能の向上

その他機能向上

主なアップデート内容については、以下の動画をご覧下さい(英語)

 

レポートビュー

ラインチャートでのドリルダウン

ドリルダウンは、チャート内での構造化されたデータを閲覧するための強力な機能です。今回のリリースでは、バーチャートと同じように、ラインチャートもドリルダウンできるようになりました。X軸に階層設定をしていれば、ドリルダウンメニューへアクセスし、ラインチャートに対してドリルダウンを有効化することができます。

ラインチャートに対するドリルダウンについての詳細は、以下の動画をご覧ください(英語)

 

日付軸を永久的軸として表示

日付軸を表示しているラインチャートは、既定で永久的な軸として表示されるようになり、日付階層をドリルダウンしても、常に永久的な状態となります。軸のラベルでどのドリルダウン階層を表示しているのかが確認できます。

日付軸における永久的軸についての詳細は、以下の動画をご覧ください(英語)

インライン階層の一般公開

上記でも発表されていた通り、ドリルダウン機能によって、複数階層でチャートを閲覧し、ドリルダウン・アップも可能になります。

4月の時点ではプレビュー機能として、「全て展開」した場合に、親ラベルの隣に、子ラベルが表示されるようにしました。これによって、子ラベルが同じ表記でも、別の親カテゴリーであることが分かるようになりました。以下の例では、各年の特定の四半期を表示しています。

インライン階層機能についての詳細は、以下の動画からご覧ください(英語)

プリセットマトリックススタイル(Predefined matrix styles)

先月、我々はプリセットされたスタイルをテーブルで利用できるようにしたことで、素早くテーブルのスタイルを変更できるようにしました。今月は更に機能を拡張し、マトリックスでも同じことができるようになりました。マトリックスを選択すると、スタイルオプションが書式ペーンに表示され、複数のスタイルから選択できるようになっています。スタイルを選択すれば、各プロパティの詳細を個別に設定できます。

マトリックススタイルについての詳細情報は、以下の動画からご覧下さい。

チャートとツールチップの表示項目入れ替え

以前、項目の順番は、フィールドを選択する順番で決まっていました。これからは、フィールドの順序を選択後でも変更することが可能です。値とツールチップで表示される順番は必ず守られるように設定しています。この機能は、自動的に既存のチャートとタイルでも有効化されるため、フィールドの順序が選択した順序へ変更されている可能性があります。

項目入れ替えについての詳細情報は、以下の動画からご覧下さい(英語)

色のついたKPIビジュアル書式設定

フィードバックに基づき、KPIビジュアルで居ろを指定できる機能を追加しました。ビジュアルを選択し、書式ペーンの中で、「Color coding」を選択します。ここから、の色を選択できます。方向のドロップダウンメニューについても、こちらへ移動しました。

KPIビジュアルのカラーフォーマット機能については、以下の動画からご覧ください。

アナリティクス

分析ペーン

今回のリリースでは、新たに、分析ペーンを追加し、全ての分析機能がこちらに統一化されました。ビジュアルを選択した際に、書式ペーンの隣に追加されていることが、ご確認いただけます。この機能の初回リリースでは、ダイナミックに参考線を追加したり、トレンド線等を追加できるようになっています。これから先、より多くの機能が追加される予定ですのでご期待下さい!

分析ペーンについての詳細情報は、以下の動画からご覧頂けます。

分析ペーンの追加に伴い、複数の参考線(reference line)を集合縦棒グラフや、折れ線グラフ、散布図に追加できるようになりました。この参考線は、特定の項目の最大値、最小値、中央値、平均、または百分位で設定できます。

参考線は必要な分を複数追加することができ、名前や、元の値、書式、ラベルの表示等が設定できます。

ダイナミック参考線についての詳細情報は、以下の動画からご覧頂けます(英語)

データコネクター

Impala DirectQuery対応

前回のアップデートでは、我々はImpala用のプレビュー版コネクターをリリースしました。このコネクタにより、ImpalaクラスターからPower BIレポートへ、データをインポートすることが可能になります。

今月のアップデートでは更にコネクタを改良し、DirectQueryモードへも対応しました。Impalaクラスターを接続先として設定し、ナビゲーターで接続するテーブルを選択したら、どの接続モードを利用するかが選択できます

我々はこのプレビューコネクタの発表後の全体的なフィードバックに関して、非常に嬉しく思っています。我々のチームはプレビュー版を終える前に、より多くの方々からどのようにこのコネクタを利用して、どんな改善点があるかのフィードバックをお待ちしてます。是非をフィードバックをお送りください!

Snowflake コネクター

今月は新たなデータコネクターを追加し、ビッグデータ向けのネイティブクラウドサービス、Snowflakeに対応し、Power BIレポートで利用できるようになりました。

この新たなプレビューコネクタにより、Power BIのレポートで簡単にSnowflake上のデータウェアハウスのデータを可視化することができます。このコネクタを試すには、プレビュー機能のオプションを有効化する必要があります。方法は、オプションから(ファイル、オプションと設定、オプション)で、一般の中に「プレビュー機能」のタブから有効化できます。

プレビュー機能を有効にすれば、データベースカテゴリからSnowflakeコネクタを選択頂けます。

コネクタは現在Power BI DesktopへSnowflakeのデータをインポートすることに対応しています。将来的なアップデートでは、DirectQueryのサポートも追加する予定です。

 

Web コネクタの改善 – Web Page プレビュー

Power BIで最も独特なコネクタはWeb コネクタです。Webコネクタでは、HTMLテーブルとしてフォーマットされているウェブサイトからかWeb APIからデータを取得することができます。

Web コネクタを利用して、HTMLページを「スクレープ」すると、よくある問題として、ナビゲータービューではテーブルのリストだけが表示され、どのテーブルを利用するのか特定するのが難しい状況でした。特に複数のテーブルがあるウェブページでは、選択が困難で、わかりやすい名前で表示されていないケースが多々あります。

今月のアップデートでは、新たにナビゲーター画面で、ウェブテーブルを「そのまま」プレビューすることができ、利用したいテーブルをそのままプレビュー画面からクリックするだけで選択可能になりました。この結果、より直感的に、かつシームレスなユーザー体験で、ウェブページからテーブルが選択できるようになります。

このモードへアクセスするには、「Webビュー」ボタンnをナビゲーター画面からクリックすることで可能です。元々のビューへ戻す場合は、「テーブルビュー」を選択します。

ウェブページプレビューについての詳細情報は、以下の動画からご覧ください。

SAP BWコネクタの一般公開

数ヶ月前にプレビューコネクタとして、リリースしたSAP BW コネクタは、今月のアップデートより一般公開しました。

SAP BW コネクタは、データベースカテゴリの中から選択頂けます。

SAP BW コネクタについての詳細情報は、tこちらのドキュメンテーションをご覧ください。.

クエリ編集

新しいクエリとしてマージする

クエリエディターでは、簡単にマージ(join)や、追加(union)を複数のテーブルに対して実行でき、複数のデータ元から1つのテーブルへと結合することができます。これらの処理は、ホームリボンのタブから選択できます。

過去のバージョンのPower BIデスクトップでは、マージや追記の処理には、必ず既存のクエリに対して、新しいステップつぉいて追加されていました。今月のアップからは、新たなステップとして追加するのか、新規でクエリーを作成するのかを選択できるようになりました。

新しいマージクエリ機能についての詳細は、以下の動画をご覧下さい(英語)

その他改善

デスクトップファイルの自動復旧

我々はアプリケーションがクラッシュした際に、レポートを保存していない場合でも、内容を復旧することができるように改善しました。Power BI デスクトップがクラッシュした場合、次回ファイルを開くとファイルを復旧させるかの確認項目が表示されます。

更に、「保存しないで閉じる時に最後の自動回復バージョンを保持する」オプションにチェックを入れておくと、保存せずにアプリケーションを閉じた場合にも回復されます。

自動回復のファイルを開いたあとは、レポートからデータを閲覧する前に、

自動回復機能についての詳細情報は、以下の動画からご覧ください(英語)

今月の更新内容は以上です!このアップデートでみなさんに喜んでいただけること思っております。これからも継続的に、貴重なご意見をお送りください。また、Power BIで他に追加したい機能についての投票をお願いします。

情報元: https://powerbi.microsoft.com/en-us/blog/power-bi-desktop-august-feature-summary/