Microsoft Power Apps にMixed Reality(仮想現実)を搭載し、市民開発者でもMRアプリが作成可能に
4月2日にPower Appsの新しい機能として、Mixed Reality(仮想世界と現実世界の融合)を可能にする機能を搭載させることを発表しました。 この新しい機能により、Mixed Realityのアプリケーションをローコード・ノーコードで作成することが可能となります。
すでにMicrosoft Dynamics 365 Remote AssistやDynamics 365 Guides は現場作業員の生産性を向上させられることは十分に証明してきました。様々な企業・組織がMixed Realityアプリケーションを開発してきましたが、これを行うには専門性を要する開発者を複数名雇う必要があり、アプリが実際に利用できるまでに数か月かかっていました。
スマートフォンによるAR(仮想現実)をビジネスユーザーが手にすることにより、どのレベルの開発者でもPower Appsを用いてMixed Realityを含むアプリケーションをドラッグアンドドロップだけで作成できるようになります。この新しい機能により、デジタルなワークフローを物理的空間で始めることも可能となり、新しい、イノベーションに満ちた方法でツールをさらに拡張させることが可能となります。
新しく搭載される機能の紹介
これから搭載される機能は以下で記載しています。
設置サイズの事前確認
Power Appsを利用することで、3Dモデルまたは箱を仮想空間で配置し、幅が足りるか、サイズが合うかなどの事前確認が行えるようになります。
距離の測定
立方的サイズや、距離をPower Apps上から測定することが可能となります。測定した結果は、自動的にPower Apps上に格納し、測定結果をそのままデータ元として利用することが可能です。
3Dモデルでコミュニケーションの向上
製品などを実際に設置するとどうなるかを確認するために、Power Appsで3Dモデルを扱えるようにします。データはCommon Data Service上に保管するか、SharePointまたはOneDriveから読み込めます。ユーザーは3Dモデルを確認したり、物理的空間に配置したりし、写真をそのまま撮って共有可能になります。
2Dモデルでコミュニケーションの向上
3Dモデルがない場合でも問題ありません。一般的なJPGやPNG形式のファイルを配置することも可能です。
先行ユーザーの声
私たちのお客様はすでに営業などのシナリオで試しています。例えばプロジェクト完了後の図を見せたり、製品の配置についての確認、コミュニケーションミスの低下と営業成績への貢献にもつながっています。現場の営業担当者はお客様と話しながら3Dモデルを配置し、そのまま共有することで齟齬が発生しません。
Custom Air Products and Services 社はフルサービスのHVAC会社で、企業向けのエアコン設備を設置、導入、改修する会社です。お客様の要望に合わせて設置場所や建物の構造が違うため、都度設計が異なります。現在はCADのソフトウェアを利用して3Dモデルを作成していますが、Power Appsによって既存の3Dモデルを製品カタログに含めることができ、お客様の現場でそのままイメージを持っていただくことが可能となりました。また、プロトタイプのコスト削減に貢献することが期待されています。
G&J Pepsi社では、商品のプロモーションがどのような形で見えるかの事前確認を行ったりするツールとして利用することを考えています。また、フィールドサービスの作業員は2Dモデルを配置して、イメージを持つことも可能となりました。
これらご紹介した機能は2020年5月ごろに公開型プレビューとしてリリースされる予定です。
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