Microsoftが7月にリリースした累積アップデートでは、Microsoft WordとMicrosoft Excelへの出力をレポート実行時に無効化するオプションを追加しました。

このオプション機能が追加される対象のバージョンはDynamics NAV 2015とDynamics NAV 2016です。

通常Dynamics NAVでは、レポート機能を実行するか、プレビュー画面でレポートを表示させると、以下の様に、Microsoft WordとMicrosoft Excel形式でのファイル出力が選択できるようになっています。

会社によっては内部統制の観点から、WordやExcelへ出力できてしまうと、困るといったこともあるかと思いますが、この仕様は7月の累積アップデートがリリースされるまでは、無効化できませんでした。

7月にリリースされた累積アップデートにより、この機能をアプリケーションサーバで、以下の様に管理できるようになりました。

アプリケーションサーバの設定には4つのオプションが新たに追加され、有効化・無効化が可能となっています。

設定名 設定内容
Enable Save as Excel on Requst Pages of RDLC-layout Report Excel形式での保存を有効化
Enable Save as Word on Requst Pages of RDLC-layout Report Word形式での保存を有効化
Enable Save from Report Preview レポートプレビュー画面での保存を有効化
Report PDF Font Embedding PDF出力時にフォントを埋め込む

アプリケーションサーバで管理するため、このサーバのサービスで接続するユーザーに全員適用されます。そのため、上記の設定が無効になっている場合、以下の様にExcelやWordへの保存、プレビュ画面での保存が無効化されます。

 

特定のユーザーに対してのみ無効化したい場合は、インスタンスを分ける必要があります。また、この累積アップデートでは「特定のレポートに対してのみ無効化する」といった設定はできません。

対象の累積アップデート

Microsoft Dynamics NAV 2015 累積アップデート21 (ビルド番号:46293)
Microsoft Dynamics NAV 2016 累積アップデート9 (ビルド番号:46290)

累積アップデートへのリンクは、こちらの記事をご覧下さい。

情報元: Microsoft Dynamics NAV 2015 & 2016 – How to Disable Save as Word and Excel in Reports