今まで「既定の環境」に対して誰でもPowerAppsとMicrosoft Flowを作成できていたため、管理ができないという観点からPowerAppsもMicrosoft Flowも使わせない!と判断し、無効化されてしまうことがよくありました。

(既定の環境に作成された、野良アプリの例)

もう、その心配はありません!

2018年8月23日にPowerAppsとMicrosoft Flow向けのコネクターが新たに4つリリースされました。

それがこちらです:

Microsoft Flow for Admins

PowerApps for App Makers

Power platform for Admins

PowerApps for Admins

これらコネクター、PowerAppsやMicrosoft Flowを管理するためのコネクターなのです。

つまり、PowerAppsやMicrosoft Flowを管理するためにPowerAppsやMicrosoft Flowを作ることが可能になりました(ややこしくてすみません)

すぐにでも使いたいシナリオ – 既定の環境から容赦なく Power Apps も Power Automate も削除するフローを作成する

今まで色んな人から相談を受けた、「勝手に作れてしまうの、どうにかならないの?」という質問に答えるべく、まだ正式なドキュメントのない中、頑張って手順を作りました。

前提条件:PowerApps Plan 2 ライセンスを今から設定する管理者に割り当てられていること
※2019年8月よりMicrosoft 365のライセンスの範囲内でもできるようになりました。

手順はいいから設定ファイルが欲しい!という方はこちらからダウンロード可能です。

設定のインポート方法はこちらも合わせてご覧ください。

※インポート後、何が起きても責任は取れませんので、予めご了承ください。やるときはテスト環境でやりましょう。

フローの流れ

繰り返し一日に1回既定の環境を検索し、アプリの一覧を取得+削除、終わると今度は既定の環境にあるMicrosoft Flowのフロー一覧を取得+削除という設定をしてみました。

設定手順

Microsoft Flow(https://flow.microsoft.com)を開きます。

「マイフロー」をクリックし、「一から作成」をクリックします。

もう一度「一から作成」をクリックします。

「スケジュール」を選択します。

頻度を設定し、「新しいステップ」から「アクションの追加」をクリックします。

検索から「power platform」と入力し、「Power platform for admins」を選択します。

「Get Environements」を選択します。こちらで、今作成されている環境の一覧が取得できます。

初回選択時は以下のような画面が表示されます。「サインイン」をクリックします。

ログインを選択します。(現在のログインでOKです)

既定の設定のままにして、「新しいステップ」を選択、「条件の追加」をクリックします。

条件設定の画面が表示されます。

「値の選択」をクリックし、「IsDefault」を動的なコンテンツから選びます。

「次の値に等しい」に設定されていることを確認し、「true」と条件を指定します。これで、既定の環境のみ該当した場合に実行という流れを作成できます。

「PowerApps」と検索し、「PowerApps for Admins」を選択します。

PowerApps for Admins – Get Apps as Adminを選択します。

これは特定の環境内のアプリをすべて取得します。

Environment Nameには、動的なコンテンツからPower platform for adminsのコネクターで取得した「Name」を指定します。

アクションの追加から新しいステップを追加し、今度は「PowerApps for Admins」の「Remove App as Admin」を選択します。

Environment Nameには先ほどと同じく、「Power platform for admins」で取得したNameを指定します。

PowerApp Nameには上記で取得したアプリ一覧のアクションからの「name」を選択します。

※nameは二つありますが、説明が「PowerApp name field」となっている方です。

次に、「Apply to each 2」ので設定できるアクションの追加をクリックし、新しいステップを追加します。

「Flow management」コネクタの「List Flows as Admin」を選択します。

※コネクタがMicrosoft Flow for Adminsではないことをご注意ください。

Environmentは「カスタム値の入力」を指定します。

Power platform for adminsで取得した「Name」を選択します。

アクションの追加をクリックし、新しいステップを追加します。

「Microsoft Flow for Admins」を選択し、「Remove Flow as Admin」をクリックします。

Environment Nameには「Power platform for admins」で取得したNameを指定します。

Flow Nameには上記で取得したフロー一覧のアクションからの「Flow name」を選択します。

あとはフロー名を付けて保存を押すのですが…

押した瞬間にフローが初回実行されます! 既定のアプリもフローもなくなってもよい場合は保存してください。

実行履歴を見て、「ご利用のフローが正常に実行されました」が表示されていたら完成です!

これにさらにOutlookコネクタなども組み合わせれば、アプリ作成者に対して「自動で削除しました。次回から既定の環境は使わないでください」のような警告も合わせて設定できます。ぜひお試しください。