今回は、アメリカの女子高生二人が、PowerAppsとPower BIを活用して、チャリティーアパレルショップを運営した方法についてご紹介します。

 

ビジネスオーナーが流動的なデータ分析を日々の業務に取り入れようとすると、非常に大がかりなイメージがあります。テクノロジーのインフラストラクチャーや、モバイルアプリの開発、リアルタイムの更新など、どこから始めればいいか、分かりません。でも、実はパソコンと、携帯と、Power BI や Power Apps等のツールを利用して、小さな規模で始めることもできるのです。

アメリカ、シアトルの高校生、Julia Regueraさん(16)とAva Zechさん(17)は、ラスベガスに「Hand Me Ups」という、チャリティーアパレルショップを開業しました。この店舗にはブランドの洋服が同級生や、ソーシャルメディアのフォロワーから寄付されており、売上の100%は複数のチャリティー団体へ寄付されています(Environmental Defense Fund、Rape Crisis Center、Nevada Childhood Cancer Foundation)

彼女たちは、どのように売上、在庫と寄付状況を把握しているのでしょうか?

実はPower BIとPowerAppsを利用しているのです!

我々は、Juliaさんへ(偶然にも、父はMicrosoft プリンシパルプログラムマネージャー兼Power BIのエバンジェリストのMark Reguera氏なのですが)インタビューし、どのようにして「Hand Me Ups」ではデータアナリティクスシステムを導入したのか、そして、どのようにこのビジネスで活用できているのか聞いてみました。

どのようにHand Me Ups の売上データを追跡してますか?

Juliaさん: 私は全ての売上を明細単位で追跡しています。それをすることで、いつ売れたのか、何個売れたのか、各品目の価格も把握できます。

このデータはどうやって収集していますか?店舗でこのテクノロジーを利用するまでにどれぐらい簡単でしたか?

Juliaさん: 各売上明細は、「Square」で記録していて、すごく簡単に携帯で利用できます。その後、SquareからExcel形式でデータをダウンロードしてます。あとはそのデータを毎日OneDriveにあるPower BI用のフォルダにアップロードして、Power BIサービスを更新しています。

「どの値を追跡するか」どうやって判断しましたか?そして、POSシステムではどういった機能を求めていましたか?

Juliaさん: 私は何が売上で必要かを考えながらPowerAppsをデザインしました。売上を登録する度に、私たちはお客様にどのチャリティー団体へ寄付したいかを選んでもらいました。12種類のチャリティー団体から選んでもらった後、寄付する金額を入力する必要があります。そのため、アプリでは、1)12種類のチャリティー団体が選択できることと、2)寄付の額が入力できる必要があります。

ダッシュボードでは、売上の金額だけでなく、利益も追跡する必要がありました。というのも、最終的にはチャリティー団体へ寄付できるのは利益の金額だからです。

PowerAppsとPower BIを活用することで、Hand Me Upsの運営で、Avaさんとあなたはどのように楽になりましたか?

Juliaさん: Power BI と Power Apps はAvaと私にとって、非常に重要なものでした。Power BI によって、どの時間帯が一番売れるのか、何曜日が一番忙しいのか、そしてどれほど高値で売れたのかが可視化されました。

私たちは毎日10時から、午後9時まで開店してますが、一番忙しくない時には休みを取るようにしています。そして、その時間帯に新しい洋服を補充しています。Tony [Hsieh, CEO of Zappos] とパークマネージャーのMichael Downsさんは頻繁に進捗状況を送ってくれます。Power BI はすぐに彼らに状況を見せることができ、どのようにしてお客様を増やすかブレインストームする際に支援してくれます。Power Appsを利用してデータベースへすぐに更新することができるため、手書きで書いてからあとで手入力したりすることなく、作業時間を削減してくれます。

ビジネス情報へ携帯からPower BI Mobileを利用し、アクセスできることで、役に立ちましたか?

Juliaさん:携帯からスクロールして、ダッシュボードで主な指数が確認でき、クリックするだけでその詳細が見られるため、Power BIのレビューは、ほぼほとんど携帯から確認しています。

Power BIとPower Appsを使ってみましたが、次のビジネスでも使いたいですか?

Juliaさん: もちろん。情報を入力するのはアプリを使うことですごく簡単にでき、助かりました。また、Power BIを使うことで、現状がすぐに把握できます。進捗を報告するときに、口頭で説明するのではなく、Power BIが使えるのは非常に嬉しいですね。

学校の新学期が始まったため、Hand Me Upsは現在閉店してますが、チャリティー自体は、GoFundMeで年間にわたって募金活動をしています。

データを管理するための時間を短縮して、業務判断を時間を増やす準備はできましたか? Power BIとPowerAppsを利用して、リテール業を強化する方法はこちらからご覧頂けます(英語)

情報元: https://powerbi.microsoft.com/en-us/blog/how-two-entrepreneurial-teens-tamed-retail-data-and-helped-make-the-world-a-better-place/