マイクロソフトは11月2日に、新たなOffice 365サービス「Microsoft Teams」をニューヨークのイベントで発表しました。以下は、Office 365開発チームの発表内容を和訳したものです。

本日、ニューヨークのイベントで、我々はMicrosoft Teams – Office 365での新たなチャットベースの仕事環境を発表しました。Microsoft Teams は人々と会話、コンテンツをまとめる新しい体験で、チームに必要なツールを提供し、より簡単に、より多くのことを共同で作業できるようにします。ほかのOffice 365とも自然に連携しており、Office 365のグローバルかつセキュアなクラウド環境で開発されました。本日より、Microsoft Teamsはプレビュー版として世界181カ国と18か国語で、Office 365のEnterpriseまたはBusinessプランに加入されているお客様へ提供されます。製品版は2017年の第一四半期に提供予定です。

マイクロソフトでは、より多くのことを人々や組織が達成することを目標としており、クラウドとモバイルの世界における生産性を「再創造」することが我々の一番の野望です。我々がMicrosoft Teamsを開発した理由は、仕事をこなす方法を劇的に変化させ、凄まじい可能性を人々とチームへ提供できると考えたからです。チームは今、よりアジャイルになり、組織構成はコミュニケーションと情報交換を活発化させるために、よりフラットなものへとなりつつあります。Microsoft Teamsによって、よりオープンかつデジタルな環境を提供し、みんなが情報を把握できるように、チーム間で仕事が連携し、利用しやすく、可視化されることを熱望しています。

Microsoft Teams は4つの「約束」を提供し、実行力の高いチームに向けて、デジタルな仕事環境を提供します。

チームにおける、チャット機能

まず最初に、Microsoft Teamsはモダンな会話体験を現代のチームへ提供します。Microsoft Teamsは持続性のある、スレッド化されたチャットを提供し、チームメンバーが常に携われるようにします。チーム内での会話は既定ではチーム全体に対して公開されますが、もちろんプライベートな会話もできるようになっています。Skypeは深く連携しており、チームは音声やビデオ会議に参加できます。また、みなさんは自分の「性格」を絵文字やステッカー、GIFやカスタムミームを追加することができます。

チームワークのハブ

2つ目に、Microsoft Teamsは、Office 365の広さと深さを最大限に活用し、チームワークのための真のハブを提供します。Word、Excel、PowerPoint、SharePoint、OneNote、Planner、Power BIとDelveはすべてMicrosoft Teamsに組み込まれており、必要な情報とツール群へすぐにアクセスできます。Microsoft Graphによって、インテリジェントサービスがワークスペース全体に適用されており、情報の関連性や、共有、発見を支援します。Microsoft Teamsはさらに、クロスアプリケーション間のメンバーシップサービスである、Office 365 Groupsにも組み込まれていることで、人々は簡単に、より自然にある共同作業ツールから別の作業ツールへ推移し、コンテキストを他人と共有することができます。

チームごとにカスタマイズ可能

3つ目の点として、各チームはユニークなものであるため、人々がワークスペースをカスタマイズできるようにする方法について、我々は多くの時間を費やし、豊富な拡張性とオープンAPIを一般公開時に提供する予定です。例えば、タブでは素早く利用頻度の高いドキュメントやクラウドサービスへアクセスできるようにします。Microsoft TeamsはExchangeと同じコネクターモデルを共有することで、通知やアップデートをTwitterやGithubなどの第三者ツールへ提供することができます。さらに、Microosft Bot Frameworkも対応することで、インテリジェントサービスを我々はあなたのチームへ提供します。

我々はさらに本日より、Microsoft Teams 開発者プレビュープログラムを提供し、開発者がMicrosoft Teamsを拡張できるようにします。Zendesk、Asana、HootsuiteやIntercom社など、その他150社以上のパートナーと一般公開時までには連携する予定です。これが、ユーザーが欲しいカスタマイズやツールを提供し、開発者コミュニティがMicrosoft Teamsと連携するための支援の第一歩です。

セキュリティについて

最後に、Microsoft Teams はOffice 365のお客様が求める高度なセキュリティとコンプライアンス機能を提供します。データは通信時も保管時も暗号化されます。ほかの企業向けサービス同様、我々は透過的な運用モデルを採用しており、お客様のデータへの直接的なアクセスはありません。Microsoft TeamsはEU Model Clauses、ISO 27001、SOC 2、HIPAAなどの主流のコンプライアンス基準へ準じています。また、Microsoft Teamsは他のOffice 365サービス同様、グローバルネットワークに属するハイパースケールなデータセンター内で稼働しており、Office 365内でプロビジョニングされています。

Microsoft TeamsはOffice 365のユニバーサルツールキットに加わります

Microsoft Teams は幅広く、かつ奥深いコラボレーションアプリケーションやサービスに加わり、グローバル規模で人々や組織の幅広いニーズの解決に向けた支援をします。8500万人のアクティブユーザーから学習できた内容として、すべてのグループは共同作業における幅広いニーズが存在することがわかりました。Office 365は全グループと独自のアプリケーションのユニークなワークスタイルに向けてデザインされており、すべて深く連携するようになっています。

  • Exchangeは組織向けのメールサービスとして、不動のリーダーであり、ガートナーによると「80%の市場がこのクラウドメールサービスを利用しており、年間100億以上もの売り上げがある」と報告しています。
  • SharePointは20万社と1億9000万人に対してイントラネットとコンテンツ管理ソリューションを提供しています。
  • Yammer は仕事向けのソーシャルネットワークで、Fortune 500に属する85%の企業に会社内でのディスカッションの場として利用されています。
  • Skype for Businessは月間1億回のリアルタイムの音声・動画会議の場を提供しています。
  • Office 365 Groupsはクロスアプリケーションメンバーシップサービスで、人々は簡単に、より自然にある共同作業ツールから別の作業ツールへ推移することができます。

Microsoft Teamsを有効化しよう

早期プライベートプレビューのお客様はすでにMicrosoft Teamsのメリットをすでにご覧いただいています。アクセンチュア社のCIO、Andrew Wilson氏によると「Microsoft TeamsをOffice 365で早期利用し思った感想は我々が今まで求めていたデジタルコックピットのようなものだ」と言われてました。本日よりパブリックプレビューになったことで、管理者はMicrosoft TeamsをOffice 365管理センターから有効化できます。すでに利用準備が整っていましたら、Microsoft Mechanicsの動画をまずはご覧ください(英語)

—Kirk Koenigsbauer

よくある質問

Q. どのプランにMicrosoft Teamsは含まれていますか?

A. Microsoft TeamsはOffice 365の企業向けのお客様に提供され、これらプランに含まれています:Business Essentials、Business Premium、Enterprise E1、E3とE5です。Microsoft Teamsは廃止される前にプランE4へご契約いただいたお客様にも利用いただけます。

Q. Office 365 IT管理者はプレビューを利用するために何をすればいいですか?

A. Microsoft Teamsを有効化するには、IT管理者はOffice 365管理センターへアクセスし、設定 > アプリ > Microsoft Teamsから有効かできます。

Q. Microsoft Teams は全Office 365ユーザーへはいつから配信されますか?

A. Microsoft Teamsはプレビュー版として、Office 365の企業ユーザー向けに11月2日から配信されます。一般公開は2017年の第一四半期を予定しています。

Q. どのプラットフォームでMicrosoft Teamsを利用できますか?

A. Microsoft TeamsはWindows、Mac、Android、iOSとウェブで利用可能です。

Q. どのレベルのセキュリティとコンプライアンスにMicrosoft Teamsは対応しますか?

A. Microsoft TeamsはOffice 365の Tier C レベルに対応します。このレベルでは、ISO 2700、ISO 27018、EUMC、SOC 1 Type I & II、SOC 2 Type I & II、HIPAAとFERPAのグローバルコンプライアンス基準に準じます。Microsoft Teamsはさらに2段階認証に対応し、Active Directoryとのシングルサインオン、データの暗号化に対応します。

Q. Office 365 管理者向けにMicrosoft Teamsについてのトレーニングはありますか?

A. 現在IT管理者向けに2種類のトレーニングを提供しています。トレーニングをご覧になるには、Microsoft Virtual Academyウェブサイトへアクセスいただくか、Microsoft MechanicsMicrosoft Teams Tech Communityで詳細の情報を入手できます(英語)

情報元: https://blogs.office.com/2016/11/02/introducing-microsoft-teams-the-chat-based-workspace-in-office-365/