マイクロソフトは先週9月26日より開催したイベント「Microsoft Ignite」にて、Power BIの新機能を発表し、ArcGIS地図へ対応することを発表しました。以下はその発表内容を和訳したものです。

マップは我々の周りのデータを理解するための典型的な方法として、採用されており、地理的な文脈を元に重要な選択を支援してくれます。ただし、地図単体では地理的データを提供することは限定的です。普通の地図の先へ進むため、Microsoft Power BIはGIS(地理的情報システム)産業においてリーダーであるEsri社とのコラボレーションにより、地理的情報を全く新しいレベルで、新たな機能として提供します。

GISとはなんでしょう?これは、地図上の信頼できるデータと、空間分析の組み合わせによって、より理解しやすい世界を提供します。みなさまの組織において、地図を発見・利用・作成・共有できる新たな方法です。

Microsoft Igniteでは、Power BIユーザーはEsri社提供の「ArcGIS Maps for Power BI(プレビュー)」が利用可能となることを発表する予定です。このプレビューにより、新たな機能が全てのPower BIユーザーでご利用頂けるようになります。

ArcGIS Maps for Power BI 視覚化情報は、Esri社によって提供されているため、利用を始める前に、Esri社の利用規約とプライバシーポリシーに同意する必要があります。

Esri視覚化情報を利用し始めると、提供される機能により、従来の地図での単なる地点表示から、GISの世界へと進みます。我々は「編集モード」を追加し、Esri視覚化情報でフルスクリーン編集が可能となります。視覚化パーツの右上にある、鉛筆マークをクリックすると、編集モードへ切り替わります。

それでは基礎から始めましょう。Esri視覚化情報は、ベースとなる地図を変更することができます。4種類が提供されており、濃いグレー、薄いグレー、オープンストリートマップとEsri社の標準ArcGISベースマップが選択できます。

次に、マップのテーマを選択します。ここでは地図上でのデータの表示方法を変更できます。地点表示か、エリア表示にするかも、もちろん選択可能です。ArcGIS Maps for Power BIは自動的に地名であればエリア表示、緯度・経度であれば地点表示に切り替えてくれます。更に、特定のエリアにおけるデータポイントの数を表すために、簡単にヒートマップまたはクラスターマップも追加することが可能です。

地図上のデータポイントでの透明度や色の指定など、高度なスタイリング設定も可能となっています。地図設定が好きな方であればこのカスタマイズ機能を必ず気に入ってくれると思います。

そして一番素晴らしい機能のご紹介を最後として、ArcGIS Maps for Power BI 視覚化情報は、更に上のステップへと進んでいます。Power BIからのデータを表示させるだけでなく、更に参考情報のレイヤーも追加できるのです。Esri社提供のデモグラフィック情報や、公開されているウェブマップ、またはEsri社の「Living Atlas」に登録されているものが選択可能です。これによって、参考情報が追加できることにより、Power BI上のデータでより説得力のある分析が可能となります。例として、世帯収入の中央値を表すレイヤーを追加し、その範囲に含まれるお客様が以下の図では表示されています。

これだけではありません。これらのレイヤーをPower BIのデータと組み合わせられるだけでなく、どのレイヤーを含めるか選択することが可能なのです。例えば、参考情報レイヤーの選択モードでは、特定の範囲に含まれるPower BIのデータポイントを全て選択できるのです。つまり、嵐によって浸水被害に遭遇するエリアから、特定の郵便番号に属するエリアまで、全てPower BIのGISで実現できます。

ArcGIS Maps for Power BI プレビューについての今後の発表をお楽しみに!

ArcGIS Maps for Power BI についての詳細はこちらからご覧頂けます(英語)

 

情報元: https://powerbi.microsoft.com/en-us/blog/announcing-arcgis-maps-for-power-bi-by-esri-preview/