Azure SQL Databaseのすべてのプランでジオレプリケーションが選択可能になりました。

以下発表内容は2016年4月25日に発表された、Azure開発チームのブログ記事「Azure SQL Database now supports powerful geo-replication features for all service tiers」の翻訳です。

今までプレミアムタイプのデータベースでは、ジオレプリケーション(geo-replication)機能は一般公開されていました。より多くのSaaSのお客様がマルチテナントデザインやelastic poolをSaaSアプリケーションで採用し、データベースに関係なく、アクティブジオレプリケーション機能を要望される声が増加してきました。本日より、すべてのサービスプランでアクティブジオレプリケーション機能が採用されます。これにより、すべてのデータベースで以下内容が有効になりました:

  • セカンダリーデータベースを世界中のどの地域(リージョン)でも作成可能
  • セカンダリーデータベースへの読み取り専用アクセスが可能
  • 並列して最大4つまでのセカンダリーデータベースを同リージョンもしくは別リージョンで作成可能
  • セカンダリーデータベースのパフォーマンスレベルが変更可能
  • セカンダリーデータベースへのフェイルオーバーが有効化されている場合、そのほかのセカンダリーデータベースも自動でプライマリーデータベースへリンクされる

セカンダリーデータベースは、指定したパフォーマンスレベルに応じて価格が設定されています。例として、プライマリーデータベースがP2プランだった場合でも、セカンダリーデータベースをP1プランで動作するように設定した場合は、セカンダリーデータベースの価格はP1で計算されます。ただし、このように異なるプランでの構成内容は、データベースへの書き込む数が多いアプリケーションなどではレプリケーションの遅延が発生する可能性があるため、フェイルオーバー時のデータ損失が発生するリスクが高まります。よって、プライマリーデータベースと同じプランに属している必要があります。プライマリーデータベースでS0またはP1プランを設定している場合に関してはセカンダリーデータベースをより低いプランで構成することはできません。

この新しい機能を使用する場合は、以下図のようにV12サーバ上にベーシックまたはスタンダードプランのセカンダリーデータベースを作成することで有効です。プレミアムプランへアップグレードする必要はありません。

また、Azureポータル以外にもT-SQLPowerShellまたはREST APIを使って構成することが可能です。

 

スタンダードジオレプリケーションの無効化

アクティブジオレプリケーションがすべてのサービスプランで使用可能となったため、現行のスタンダードジオレプリケーション構成のオプションは12か月後に無効化されます。それまでの期間は引き続きサポートされます。

[source: Azure SQL Database now supports powerful geo-replication features for all service tiers]