PowerAppsでアプリを作成するときに最初に難しく思うのが、どう始めたら良いかです。

今回はどのように準備すればよいかをまとめてみました。

アプリで作る範囲・データを定めることが重要

PowerAppsのような画面が簡単に作れてしまうアプリでは、いきなり画面を作ろうとすることがありますが、その場合、あとで作成漏れがあったり、作っている途中で大きな変更があったときに、一から作り直した方がよいこともあります。

まずは作ろうとしているアプリの範囲、そして必要なデータが何かを考えましょう。

この記事では経費精算を例にしてみます。

ステップ1:アプリの範囲を決める


「経費精算の業務をアプリにする」と一言でいうと非常にざっくりとしており、実際にどこまでをアプリにするのかがわかりません。

そこで紙でもワード、エクセルでも構いませんので、まずはアプリの範囲を決めます。

例えば「社員がアプリに申請内容を記入し、上長が承認する。承認された場合も否決された場合でも社員に通知される」としましょう。先ほどよりは具体的になりましたね。

そして、利用する人が誰なのかを考えます。経費精算ですので、例えば「申請者」と「承認者」が最低限必要ですね。次に、アプリで扱うデータを考えます。

ステップ2:アプリで使うデータを決める


範囲が決まったので、あとはどんなデータを扱うかを決めます。

何が必要かが想像しにくい場合は、各利用者の立場になってみて、実際に自分がアプリを操作するとなったときに、何を記入したいか、何が知りたいかを想像すると思いつきやすくなります。

例えば申請者の立場から考えると、少し極端ですが、立て替えたお金を返してほしいので、入力時には以下の項目が最低限必要です。

  • 金額
  • 承認者

そして、承認者の立場から考えると、上記の内容だけでは承認できませんね。仮にこれがアプリでなかったとしても、申請者からは以下のような情報を聞くはずです。

  • 申請者
  • 申請日
  • 出張日
  • 出発地
  • 到着地
  • 申請理由

最後に申請者は、仮に承認されても否決されても、以下の結果がみたいはずです。

  • 承認結果
  • 承認日
  • 承認者コメント

これを一通り書き起こせたら、7割ぐらい準備が整いました。

次に実際の画面と各機能を考えましょう。

ステップ3:アプリの画面を考える


アプリを使うにあたって、実際にどんな画面が必要そうか考えてみましょう。

おそらく、たいていの申請系のアプリであれば最低限、以下のような構成となります。

画面1:起動時の画面

画面2:登録されているデータの一覧

画面3:一覧を選択した時の詳細情報

画面4:新規登録・編集画面

それでは今の内容を経費精算で当てはめてみましょう。

画面1:「経費精算」の起動画面

画面2:申請内容の一覧

画面3:申請内容の詳細情報

画面4:新規申請・申請内容編集画面

これで範囲、データ、画面が決まったので、アプリを作る準備ができました!