Power Automate から AfterShip コネクタを使い、ヤマト運輸・日本郵便・佐川急便等の荷物を追跡可能に
2021年7月に Power Automate チームが「インディペンデントパブリシャーコネクター」という制度を発表し、自分が所有していないサービスなどでも、Power Automate のコネクタとして登録することが可能になりました。そこで、吉田はAfterShip という運送追跡サービスをこの制度を利用して登録し、皆さんにコネクタとして提供することにしました!
2021年12月9日より段階的に配信がすでに開始されています。環境によっては数日から数週間かかる可能性がありますが、すでにプレビュー環境では表示されていました。
今回リリースされた、AfterShip コネクタを利用すると、ヤマト運輸・日本郵便・佐川急便や西濃運輸などの日本の主要な運送会社を含む世界900社の郵送物を追跡することができます。
このコネクタにより追跡番号を基に運送会社を特定したり、追跡番号と登録することで追跡の通知を受け取ったりすることができます。
例えば、総務部から各取引先に贈答品を送る場合などは、事前にExcelやSharePoint のリストにその一覧を登録しておき、Power Automate で一括で追跡登録したりということができます。Eコマースであれば、CRMのDynamics 365 Sales や、ERPの Dynamics 365 Business Central / Dynamis 365 Finance などと連携させることで、お客様に通知したりすることもできます。
利用するための準備
利用するには事前に AfterShip でアカウントを登録する必要があります。「始めましょう – 無料です」をクリックすると英語の画面ですが、メールアドレスとパスワードを入力するとアカウントが作成されます。
ログインしたら、画面左下の「Settings」をクリック、画面右上の「API Keys」をクリックします。
画面に表示された長い文字列をコピーし、メモ帳などに貼り付けておきます。
これで、AfterShip の設定は完了です。実際には月間50個以上の荷物を追跡したい場合は、有償プランが必要になります。詳細は AfterShip の価格ページをご覧ください。
Power Automate で利用するには
Power Automate での利用手順は非常にシンプルです。
Power Automate から作成 > インスタントクラウドフローをクリック
任意のフロー名を入力し、手動でフローをトリガーしますを選択したら、作成をクリック
入力の追加をクリックし、テキストをクリック
追跡番号と設定し新しいステップをクリック
aftership と検索ボックスで入力し、Detect courier を選択します。
このアクションは、追跡番号を基に、自動でどの運送会社かの候補を表示してくれます。まずはこれを追加します。
このコネクタを初回利用時は以下の画面が表示されます。接続名を任意の名前にします。API Key にはブログ上記の「利用するための準備」で生成されたAPIキーを入力し、承諾をクリックします。次回からこの手順はありません。
tracking_number の入力欄をクリックし、動的なコンテンツから追跡番号をクリック
次に追跡を登録するために新しいステップをクリックし、Create Tracking をクリック
slug には式から以下の関数を入力します:
first(outputs(‘Detect_courier’)?[‘body/data/couriers’])?[‘slug’]
こちらが1つ目のDetect Couriers で特定した運送会社の1つ目の候補を利用するという関数です。
tracking_number には動的なコンテンツから追跡番号をクリックします。
追跡登録を行ったあとに状況が確認されるまでに数秒時間がかかるため、ここで待ち時間アクションを追加します。新しいステップをクリックし、遅延と検索したら、遅延アクションをクリックします。
カウントを5、単位を秒にします。
次に追跡登録した番号を対象に最新の情報を取得するため、新しいステップを追加し、aftership コネクタを検索した後にGet last checkpoint をクリック
Courier slug には slug、Tracking number には tracking_number を動的なコンテンツから設定
最後に通知を受け取りたいサービス(以下の例ではOutlookコネクタ)で通知を送信するようにアクションを追加します。各項目は Get last checkpoint のアクションで取得したものを利用します。
いよいよテストです。実際の追跡番号を入力し、実行してみましょう。画面右上のテストをクリックし、手動を選択した上でテストをクリック。追跡番号を入力しフローの実行をクリックします。
無事実行が完了するとこのような感じになります。
様々な利用用途、アクションで広がる可能性
今回は非常にシンプルな例にしましたが、これを例えばPower Apps の画面で、社内の受注システムと連携したりすれば Power Apps から Power Automate を呼び出して追跡を行ったり、お歳暮管理アプリで使ったりと利用シナリオがたくさん思いつきますね!
メール通知に限らず例えば Microsoft Teams コネクタでアクションカードを利用するとさらにかっこいい見た目で通知を得られるようにもなります。
免責事項
私は AfterShip の開発メンバーでもなんでもありませんので、AfterShip に関するお問い合わせは AfterShip までお願いします。コネクタ自体の不具合はこちらのページからコメントを残してください。
利用方法については上記の通りですので、あとは皆さんのご想像にお任せします。詳細な利用方法や皆さんのシステムとの連携方法についてはお問い合わせいただいてもお答えしかねます。(お金をちらつかせると変わるかもしれませんが)
Leave a Reply