Microsoft Business Applications Virtual Launch Event バーチャル発表会 2019 Release Wave 2 まとめ

今年2回目となります、Microsoft Business Applications Virtual Launch Event(バーチャル発表会 2019 冬)が日本時間の2019年10月11日0時より開催されました!
Microsoft Business Applications Virtual Launch Eventは、マイクロソフトのDynamics 365、PowerApps、Power BI、Microsoft Flowに関する最新情報及びロードマップを提供するオンラインイベントでして、最新アップデートが配信される春と秋の2回に開催されます。
ビジネスアプリケーションの概要
まずはChevron社のデジタル変革についてお話しましょう。
1日でテラバイト単位のデータを処理しなければいけません。
Dynamics、 #PowerPlatform とAzureを採用することで、エクサバイトサイズのデータが処理できるグローバルスケールのシステムを展開することができました。

Chevron社は新規のドリル場所を選定するために1年半かかっていましたが、 #PowerApps を利用することで、6週間でできるようになりました。

Majans社は、非上場のプライベートな会社ですが、こちらでもDynamics 365は採用されました。

食品製造業では、原材料のほんの誤差で味が変わってしまいます。
人が感覚で判断していた作業を、Dynamics 365とIoTのテクノロジーを採用させることでデジタル的により正確に判断することが可能になりました。

1970年から遡っても、基幹システムはほとんど変わりませんでした。
いつでもフォームとデータの組み合わせでした。

どのシステムでも受動的に対応するしかありませんでした。お客様からの声や従業員の報告などを受けて、処理するしかなかったわけです。

データを集め、傾向をつかみ、データをもとに科学的に判断する、という能動的なビジネスへと変わったわけです。

お客様の声や、製造ラインのデータなど、あらゆる業務データを収集し、さらにそのデータに対して更なる付加価値をもたらすデータを加え、改善し・・・というサイクル「デジタルフィードバックループ」を実現することで能動的にビジネスが進められるわけです。

Azureのデータセンターの数は、AWSとGoogleのデータセンター数を合わせても、上回ります。この基盤の上にPower Platformが存在し、 さらに業務データは Dynamics 365、Office 365上で生成されます。さらにカスタムな業務はISVのアプリが 利用できるわけです。

半年に1度アップデートを提供していますが、今回のアップデートでは、400以上の新機能をリリースしました。

Dynamics 365 Customer InsightsとProduct Insights
「Microsoft customer data platform」により、Customer Insights(お客様の動向)やProduct Insights(製品に対する洞察力)を得ることができます。

お客様の情報、製品の情報、そして、Microsoft Graphをもとに、データドリブンな洞察力を得ることが可能になります
カスタマープロファイルはMicrosoft Graphにより、類似の顧客等を特定することができるようになりました。
さらに、そのお客様はどのように製品とインタラクションを持っているかを確認することができます。

AEP ENERGY社ではお客様に関する情報、既存のERPシステムなど、たくさんのシステムが存在し、営業担当は複数のシステムからデータをかき集める必要がありましたが、 Customer Insights によりすべての情報が収集され、単一の場所でお客様の洞察が得られるようになりました。



このお客様では、Dynamicsのデータ、別システムに保管された複数のシステムが存在しました。

Dynamics 365 Customer Insightsでは、あらゆる場所からデータを集めてくることができます。

マッピング機能を搭載し、クリック操作で対象の項目を選ぶことができます。データ統合のルールは簡単に設定することができます。


お客様をセグメント化させることができ、Power BIへそのままデータを渡すことも可能です。この例では、どの顧客が契約する可能性が高いかなどのインサイトを得ています。

そして、PowerApps を利用することで、Customer Insightsのデータを営業担当はタブレット等で確認することができ、次にどのようなアクションを取るべきかなどの推奨事項も確認できます。

従来、お客様は製品を購入後、製品に問題があるまで次のお客様とのインタラクションはありませんでした。Product Insightsでは能動的なビジネスに変わります。

ECOLAB社はエコフレンドリーなサービスや製品を提供するエネルギー業の会社です。ここではこのECOLAB社の例を見てみましょう。

Product Insightsにより、お客様の場所や利用している製品を閲覧することができ、水の使用量を確認することができました。

Product Insightsでとあるお客様で、通常の皿洗い機の使用水量が異常であることが特定できました。使用傾向を確認し、お客様に対し適切な使用方法を教示することができました。Product Insightsにより、お客様が問題点を指摘する前に未然に問題を防ぐことが可能となるのです。

Product Insightsは Dynamics 365 Field Serviceともシームレスに連動し、修理担当者へ問題のある機器に関する詳細情報を入手することができ、より適切な処置がすぐに判断することが可能となります。
Dynamics 365 for Marketing
Dynamics 365は Common Data Serviceを採用しているため、マーケテイングでも、CRMでも、カスタマーサービスでも、すべて同じ場所にデータが保存され、お客様に関するすべての情報を閲覧することができます。

Customer Insightsからまず、イベントに招待したいお客様の一覧を自動選定できます。

A/Bテスト機能により、どちらのキャンペーンメールがより効果的か判断することができます。

Dynamics 365 Marketingでは、仮にお客様からキャンペーンの反応がなかった場合に、営業担当に自動で訪問依頼を行うこともできます。

Dynamics 365のモバイルアプリでは、1日のミーティングが一目で確認できます。

新しい機能として、手書きのメモをモバイル端末から読み込むことができ、自動的にOCR認識し、さらにCRMへ取り込むことができます。
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Insightカード機能により、各担当が実際にモバイル端末で表示される内容を事前確認し、構成することができます。

Dynamics 365 for Customer Service

今回新しく、オムニチャネル機能の提供を開始しました。

学校法人のBYU Pathwayの例をご紹介します。
ホームページ上から学生が学費についての問い合わせをチャットで問い合わせているとします。

Omnichannel for Customer Serviceにより、実際の学生の問い合わせはまずはチャットボットが応答しますが、その後問い合わせ内容はリアルタイムで確認でき、カスタマーサービス担当はボットから乗っ取り、そのまま対応することができます。

オムニチャネルなため、同時にFacebookなども含む複数のチャットを同時進行させることもでき、電話からの問い合わせにも対応できます。

Dynamics 365 Virtual Agent for Customer Service
Dynamics 365 Virtual Agent for Customer Serviceの例として、TRUGREEN社の例をお話します。

TruGreen社のサイトからバーチャルエージェントを立ち上げ、口座残高について問い合わせてみます。

実際のチャットボットの設定は、リアルタイムでチャット内容をプレビュー表示させながら、チャットボットの会話を設定することができます。

Dynamics 365 for Operations
次にOperations(基幹業務)についてお話します。110種類以上のアップデートが今回含まれています。

まず、サプライチェーンマネージメントについてお話します。
通常1日かかるような計画を、数分、数秒で設定することができます。
スウェーデンのとある会社では、新計画機能を利用することで、1日に1回の発注をよりリアルタイムに複数回実行できるようになりました。


生産モジュールにおいては生産ラインからのIoTデータをそのまま取り込むことができます。
固定資産管理は、今までトップ3に入るほど要望の高いものでした。今回その機能を搭載させました。

生産現場担当は簡単に問題を確認することができます。

新しい資産管理機能では、問題となった資産に対し、メンテナンス指示を作業員に送ることができます。

Release wave 2のDynamics 365 Finance & Operationsでは、新しく3つの機能を提供します。
パーソナライズされた個人ビュー機能と、グリッドの強化、アナリティカルワークスペースではAIによる洞察力が得られるようになりました。

Dual Write機能により、OperationsのERP機能と、CRM側機能をよりシームレスに連携できるようになりました。ニュージーランドのFarmland社では、分担されていたシステムをこのDual Write機能で密に連携させることができるようになりました。

もちろん、ERP側では、製品マスタをアップデートすることもあります。今度はこの新しく更新されたデータはDynamics 365 for Sales側へ連携され、最新の製品情報が入手できます。


Dynamics 365 Fraud Protection
実際にマイクロソフトでも採用している内容をサービスとして提供しました。
このDFPにはマイクロソフトとして行ったeコマースのトランザクション結果をもとに構築しています。このDFPにより、より精度の高い不正なトランザクション判断が行えることでコストを削減しつつ、売上の向上にも貢献しまs。

Dynamics 365 Core HR(Talent)
人事管理機能をリリースしてから1年半経過しました、さらに3つ新しい機能を搭載します。新しく、出勤管理機能を搭載しました。さらに、福利厚生機能をUS向けにこれから提供していく予定です。

Dynamics 365 Commerce
先週我々は新しいサービスとして、Dynamics 365 Commerceを提供し始めました。
元々マイクロソフトが採用していたリテール店舗の技術をそのままサービスとして提供したのです。
すでにシャトーセイントミシェルではすでに採用されています。


オンライン上の行動と店舗での傾向をもとに、AIが自動的にお客様へレコメンデーションを来ないます。

お客様が注文後、店舗の店員は事前に

店舗の担当者は訪問されたお客様の情報を即時に閲覧することができます。AIの判断により、適切なアップセルを提案することも可能です。

Dynamics 365 Connected Store
Dynamics 365 Connected Store を採用した、Marks & Spencerについてお話します。

Connected Storeにより、従業員に対してリアルタイムにストア情報を提供し、より質の高い顧客サービスを提供することができました。

2020年4月までにあらゆる新機能を提供します。
これが可能なのは、実店舗からの情報を収集することが可能だからです。

データが集まることにより、四季別の情報が蓄積され、より店舗へ深いインサイトを提供することが可能になります。

PowerApps & Microsoft Flow
Power Platformは市民開発者でも、プロの開発者でも利用できるローコードのプラットフォームです。
AI BuilderではAIを業務プロセスへデータサイエンティストがいなくとも組み込むことができます。

現在300万人以上のユーザーが月間このプラットフォームを利用しており、前年に比べ300%成長しました。

本日AI Builderが一般公開となりました。さらに、PowerApps Portalsも本日プレビューから一般公開されました。
さらに、新しい機能として、どのアプリタイプでも利用できる

FlowではAI Builderを組み込むことが可能になり、さらにFlow Checkerでは修復Tipsを提案することになりました。

開発者向けにはPowerAppsコンポーネントフレームワークを提供し、コマンドラインインターフェースを提供しました。

AzureとPower Platformを組み合わせることにより、市民開発者も、プロの開発者もより早くアプリを開発可能になったわけです。

NPO法人のTeam RUBICONはボランティア団体で8名で運営していたのですが、いまではボランティアは数百人を超えました。

このウェブサイトはすべてPowerAppsで開発者が存在しない環境で実現されました。

クリック操作だけで、PowerApps Portal上で構築されたウェブサイト上に項目やリストを追加したりすることが可能なのです。

Team RUBICONではAI Builderも組み込むことで、ボランティアがアップロードした、証明書を自動で項目認識し、フォームへの入力の手間も削減しました。


裏ではAI Builder はMicrosoft Flowと連動させることで、自動で条件分岐も行い、適切な処理を行います。

Power BI
Power BIのすべてのデータを活用し、より適切な判断を従業員が行えるようにすることが目的です。
1つ目にサービスの体験を強化しました。2つ目にデスクトップの体験も強化しました。
3つ目に、どの従業員でも「正しいデータ」を活用できるようにしました。
4つ目にQ&Aの機能を強化させました。

KPIや、頻繁に利用するダッシュボードをすぐに確認できます。
新しいアップデートにより、ブランディングが可能となりました。

AI アルゴリズムが搭載されているため、気になるデータを選択し、「分析」をクリックするだけで、詳細情報が表示されます。

Power BIで作成した特定のダッシュボードやレポートについて、直接ドキュメントを開き、利用方法を確認することができます。

IT管理者は様々なデータ元からどのレポートで利用されているのか、が確認できるようになりました。

データに対して「認証」することが可能となり、IT担当は特定のデータが社内で公認のデータであると指定することが可能なのです。

新しいPower BI Desktopでは他のOffice 製品と統一したことにより、Power Pointなどと同じような操作方法でより直観的に操作することができるようになりました。

Power BI Desktop上でQ&Aを直接実行し、結果を確認することができるようになりました。
Office の類似語辞典が採用されたことで、あいまいな質問でもより適切な結果を表示できます。

理解していない問い合わせ事項は、Power BIへ学習させることができます。
この例では「Critical」の意味を設定しています。

最後に
今日のバーチャルローンチイベントではたった15%の内容をカバーしました。
詳細はDynamics 365 Release Wave 2 の資料とPower Platform Release Wave 2 の資料をご覧ください。






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