マイクロソフトは2015年12月1日に、「PowerApps」を発表しました。

PowerAppsは、ExcelやDynamics CRM等のマイクロソフト製品だけでなく、Google DriveやOneDriveなどをデータ元として、アプリを簡単に作成できるツールです。

プログラミング言語を必要とせずに、ワークフローアプリが開発できます。

2016年4月24日現在、PowerAppsはまだプレビュー版として、日本語の開発環境は用意されていませんが、興味がある方は、こちらに公開プレビュー版への登録方法を掲載しています。

さて本題ですが、今回は毎週提出している週報のワードファイルをPowerAppsのワークフロー機能を使って、デジタル化してみたいと思います。用意するのは、業務で使用しているOffice 365 (Exchange Onlineも可)とDropboxです。それ以外のワークフロー処理はすべてPowerAppsが管理してくれます。

 

まず、ウェブ版のPowerApps(https://web.powerapps.com/)へサインインします。

 

サインインしたら、画面左側の「Flows」を選択します。

 

右上にある「Create a flow」をクリックします。

 

いろんな例が表示されますが、今回使用するのは、「Collect Feedback on Dropbox」の例です。

 

画面にも表示されている通り、仕組みとしては、Dropboxに何らかのファイルがアップロードされると、承認のメールが送信されるので、承認されれば承諾メール、却下されれば却下メールが送信されます。

 

クリックすると、「Create a new flow」の画面が表示され、各システムへのアクセス権限が求められます。

まずはOffice 365 Outlookのドロップダウンメニューを選択し、「+Add New Connection」をクリックします。

 

「Sign in to Office 365 Outlook」をクリックします。

 

通常使用しているOffice 365のユーザー名とパスワードを入力し、「サインイン」をクリックします。

DropboxでもDropboxのログイン情報でサインインします。

 

すべてログインを終えたら、「Continue」をクリックします。

 

Dropbox上のどのフォルダをPowerAppsが監視するかを選択します。「Specify a folder」と表示されている右の「・・・」をクリックします。

 

Dropbox内のフォルダが表示されます。「>」ボタンでサブフォルダへアクセスできます。監視対象のフォルダが表示されている状態で「Choose」をクリックすれば確定します。

 

次のステップでは、承認要求のメールを設定します。

「Subject」で件名にあたる内容を入力します。固定ではなく、以下の例のようにファイル名を件名の一部にしたりすることも可能です。

「User Options」では、カンマ区切りで承認メッセージの内容を指定します。

以下例では「この内容で大丈夫です」と「訂正が必要です」の二択を例にしています。

「To」には宛先を入力します。

 

「Condition」の画面では、先ほど設定した承認メッセージの結果をもとに処理する条件を定義します。

この例では「Selected Option」(承認メッセージ)の結果が「Value」(結果として)『この内容で大丈夫です』「is equal to」(に当てはまる場合は)という設定をしています。

 

次に当てはまった(『この内容で大丈夫です』を選択した)場合の処理と、あてはまらなかった(選択しなかった)場合のそれぞれの処理内容を設定します。

「Subject」に通知結果の件名と「Body」に本文を指定します。「To」へ結果の通知先を入力します。

 

最後に「Flow name」でこのワークフローの名前を入力し、「Done」をクリックすると保存されます。

 

以下のように表示されていれば、正しく保存されています。

 

それでは早速、ワークフローを試してみたいと思います。

まず、週報のワードファイルをDropboxへアップロード/保存します。

これで、保存されました。

 

Outlookでメールを確認してみると、1分以内に承認依頼を受信しました。

メールの本文に承認と却下のボタンも表示されています。今回は「この内容で大丈夫です」をクリックしてみます。

 

すると、申請者に承認されたとの連絡メールが自動送信されました。