Microsoftは7月19日にAzure Machine Learningのアップデートとして、PythonやR言語のランタイムバージョンを選択できる機能をリリースしました。以下は、その発表内容を和訳したものです。

我々は複数のRやPythonのバージョンにAzure MLが対応したことにワクワクしています。

R言語やPythonを使って新しいモデルを作成するデータサイエンスティストの方々は、最新のランタイムとパッケージバージョンを利用して、最新の機能やバグ修正を利用されたいかと思います。そして、既存の構築済みの環境では、旧バージョンを維持されるかと思います。

最近までは、Azure MLは後者についての問題に対応しており、安定した、後方互換性のあるRやPythonモデルのラインタイムを実験用途、実用用途として提供しています。ただし、各ランタイムで利用できるのは1つのバージョンだけでした。
これからは、Azure MLは複数のバージョンのRやPythonバージョンをサポートします。新しい実験を作成しているときは、新しいライブラリーを利用したり、既存のスクリプトを新しいバージョンで実行することができます。もしくはレガシーシステムが旧バージョンに依存するのであれば、そのまま古いバージョンを使い続けることもできます。

対応しているバージョンは以下の通りです:

  • CRAN R 3.1.0
  • Microsoft R Open 3.2.2
  • Python 2.7.7 にAnaconda 2.0 を含んだディストリビューション
  • Python 2.7.11に Anaconda 4.0 を含んだディストリビューション
  • Python 3.5 に Anaconda 4.0 を含んだディストリビューション

「Execute R Script」と「Execute Python Script」のモジュールをクリックし、ドロップダウンメニューからバージョンを選択できるようになっています。

実験をウェブサービスとして発行すると、作成した実験は互換性を保つために、同じRやPythonバージョンを利用し続けます。実験の中でバージョンを後で変更し、ウェブサービスを更新することも可能です。同じ実験内で利用するRやPythonモジュールは、同一のバージョンを利用する必要があり、「Create R Model」と「custom R modules」は、現在もCRAN R 3.1.0
に限定されています。
パッケージに対しても更新し、cclustやxgboost等の人気のあるRパッケージを追加しています。 (詳細はGallery exampleをご覧ください)Pythonに関しては、パッケージをAnaconda 4.0ディストリビューションにし、Microsoft Azure SDK for Pythonパッケージを含めました。
情報元: https://blogs.technet.microsoft.com/machinelearning/2016/07/19/azure-ml-now-supports-multiple-r-python-versions-including-microsoft-r-open-python-3/